阪神・矢野監督 ベスト尽くそう!15日から自主練習再開へ 視察は行わず

 阪神の矢野燿大監督(51)が14日、代表取材に応じ、15日から甲子園などで自主練習が再開することについてコメントした。世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大している状況であるため、複雑な胸中を明かしつつ、再スタートとなる選手にはファンと一緒に喜ぶ姿を想像しながら「目の前のことに全力を」と呼び掛けた。

 藤浪、長坂、伊藤隼が3月26日に新型コロナウイルスに感染してから約3週間。長期間の活動休止を経て、ようやく自主トレが再開する。だが、今は多くの人が新型コロナウイルスに苦しんでいる。矢野監督は取材中、何度も素直に喜べない心境を明かした。

 「皆さんが苦しまれている状況の中やからね。俺らだけのことで、練習が再開したから良かったとは、現状そんなに思えない。ファンあってのプロスポーツだし。複雑な気持ちかな」

 7日の球団でのミーティング後は、チームからプロ野球界で初の新型コロナウイルス感染者を出したことを謝罪していた。この日も「チームの中でも陽性の選手が出たというのもあるし。細心の注意と細心の配慮を持ちながら、チーム全体としてスタートしていけるのかな」と慎重に言葉を選び続けた。

 それでも自主トレ再開は一つの節目となる。チームを預かる指揮官として、選手には高い目的意識を持つことを求めた。

 「ファンの皆さんと、一緒に野球ができるというところを想像しながら、目の前のことに対してベストを尽くして。より良い結果を出す、喜ばすということは変わらない。(できることは)目の前のことに全力尽くすということじゃないかな」

 自主トレの視察には行かない予定で、選手と連絡も取っていない。だが、選手にはこれまで何度もプロとしての在り方を説いてきた。現時点で開幕は見えず、メンタル面でも難しい状況の中、それぞれが高い意識で臨むことを信じている。

 「今は野球できることが当たり前でもないし、ファンの人(で球場)が満員だったということが、もちろん当たり前でもないし。当たり前が世の中からなくなってしまっている状況なんで。それを気づかせてもらっている時間になっていると思う」。ファン、家族、スタッフ…。選手には支えてくれる人への思いを再確認しながら、心身を鍛え直す姿を期待している。

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