台湾プロ野球から虎にエール 富邦の本拠地に甲子園歴史館のロゴ無償掲出

 阪神甲子園球場は2日、日本のNPBに当たる台湾のCPBLから熱いエールが届いたことを発表した。

 台湾プロ野球は4月12日、無観客ながらも世界に先駆けて開幕。富邦ガーディアンズが本拠地とする新北市新荘棒球場の本塁後方には、甲子園で野球が開催されることを願うメッセージとして、チームの開幕初戦から『甲子園歴史館』のロゴが無償で掲出されている。

 甲子園とCPBLの縁は深い。2014年に映画「KANO」が台湾で大ヒットしたことを受け、台湾から甲子園歴史館に多くの観光客が来場。18年には年間約1万6000人が訪れた。

 16年からは阪神主催試合で「台湾デー」を開催。台湾観光に貢献したとして、18年には台湾観光局から「台湾観光貢献賞」が阪神電鉄に授与されている。

 富邦ガーディアンズは「台湾デー」でチアガールを派遣、台湾での主催ゲームで甲子園球場のノベルティを配布するなどの交流があったことから、今回の無償掲出に至った。

 CPBL担当者からは「早く日本のコロナが落ち着いて、日本野球の聖地・甲子園球場で野球が開催されることを楽しみにしています」とメッセージも届いた。海外のファンも聖地での野球再開を待ち望んでいる。

 ◆『KANO 1931 海の向こうの甲子園』 日本統治下の台湾で弱小だった嘉義農林学校野球部(略してカノウ)が日本人監督のもと、甲子園の決勝まで進んだ実話を映画化したもの。台湾映画ながら日本人監督を永瀬正敏が務めるなど、出演者の半数が日本人。日本でも2015年に公開された。

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