キーオ氏 阪神退団後は…右肩故障、ボール頭部直撃 投げられずに終わった野球人生
元阪神の助っ人投手、マット・キーオ氏が米国時間1日(日本時間2日)に死去したことが3日、分かった。大リーグ公式サイトなどが2日(同3日)に伝えた。死因は不明。64歳だった。
阪神退団後のキーオ氏の野球人生は決して恵まれたものではなかった。
1991年に5年ぶりのメジャー復帰を目指してエンゼルスとマイナー契約を結び、招待選手としてメジャーキャンプに参加したものの右肩を故障して手術。シーズンを棒に振った。
92年もエ軍のキャンプに参加したが、オープン戦でベンチに飛び込んできたファウルボールが頭部を直撃。01年の本紙取材にキーオ氏は「脳内出血で緊急手術を受けたんだ。もう一度投げようとしたけど、以前のように俊敏に体が反応できなくなってしまった」と回想していた。開幕ローテ入りが確実視されていた矢先のアクシデントに「とても残念だったよ。結局、日本から戻ってきてからは満足に投げられずに終わった」と語っている。
引退後はアスレチックスの巡回投手コーチを務め、特別補佐としてもフロント入り。デビルレイズ(現レイズ)ではメジャースカウトとして全米を飛び回った。
しかし、05年に飲酒事故で有罪判決を受けると、07年にも飲酒トラブルで収監。さらに09年には再び、飲酒事故で逮捕されるなど、晩年は表舞台に姿を見せることはなかった。