岡田彰布氏がキーオ氏悼む ナックルカーブは「右バッターが腰引けて尻もちつく」
元阪神の助っ人投手、マット・キーオ氏が米国時間1日(日本時間2日)に死去したことが3日、分かった。大リーグ公式サイトなどが2日(同3日)に伝えた。死因は不明。64歳だった。キーオ氏の死去を受け、元阪神・岡田彰布氏(デイリースポーツ評論家)が悼んだ。
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訃報を聞いたときは、信じられなかった。一緒にプレーしたけど、何よりも覚えているのはあのナックルカーブ。あれを投げられた右バッターの腰が引けて、尻もちをつくというシーンも結構あった。
実際に握りを見せてもらうと、指一本だけをボールの縫い目にかけていた。普通のカーブは人さし指と中指を縫い目にかけるのだが、それだとキーオの場合は曲がりすぎてしまうということだった。実際にキャンプの紅白戦やシート打撃で打席に立ったことはなかったと思うけど、守備位置から見ていてバッターが思わずのけぞってしまうカーブというのは、やっぱりすごかったなという印象がある。
打撃も良くて、投げ方も野手みたいな感じだったけどコントロールは良かった。性格的にもいいヤツだったし、日本の野球に適応しようと頑張っていた。正直、まだ亡くなったということが信じられないが、心より、ご冥福をお祈りします。(元阪神監督・デイリースポーツ評論家)