阪神、23日にも本格再始動 12球団一致!最短なら6月19日開幕
プロ野球は11日、オンラインで臨時の12球団代表者会議を開き、斉藤惇コミッショナー(80)が6月半ばから下旬に開幕日を設定する見通しを示した。最短で6月19日とみられ、コロナ禍の状況次第では次回22日の同会議で開幕日を決める予定。阪神は決定後にチーム練習を再開する方針で、調整期間は1カ月にも満たない状況となるが、急ピッチで待望の開幕へ向けて動き出す方針だ。
開幕が再延期となり、球音が響かなかったプロ野球界に明るい兆しが見えてきた。会見に臨んだ斉藤コミッショナーは「来月の半ばから下旬のどこかで開幕を目指そうということは12球団で一致している」との見通しを示した。具体的な開幕日については、第2波が来ないことを前提に、専門家の判断を聞いた上で、22日の同会議で「決めたい」とした。
全球団総意で設定した目標に向かい、各球団は調整をスタートさせる。その調整法について、斉藤コミッショナーは「皆さんにお任せする」とした。これまでは自主練習が続いていたが、選手やスタッフの感染防止策に万全を期すことを大前提に、練習法は一任されることとなった。
阪神・谷本球団本部長は「監督と相談しながら」とした上で「開幕が見えてきたら、徐々に強度を上げていきたいとは思っています」と明かした。22日に開幕日が有力視されている6月19日と決まった場合、速やかに本格的な練習へ移る見通し。チームでの調整期間は1カ月にも満たないが、急ピッチで仕上げていくことになる。
開幕への見通しが示されたことで、NPBは今後の課題も本格的に協議していく方針。その一つが移動リスクで、まず試合開催にあたり各地方自治体の理解を得なければならない。その上でリスクを軽減させる必要があり、斉藤コミッショナーは「個別案件について話は出ていない」としながらも「いろんな案が出ている。賛成もあるし反対もある。これが現状です」とした。
案の中には1カード3連戦の見直しもあるが、一定の試合数を確保するならばハードルは高い。また、ヤクルト・衣笠社長は移動方法についても言及。新幹線のグリーン車を貸し切る可能性について「一つの方法論としてはある。具体的に決まるかは分からないが、それぐらいリスク管理をする(ことが必要)」と私案を示した。
早ければ22日にも無観客を前提とした開幕日を決定するが、今後も12球団で協議を重ねていく。「皆さんに夢と希望と元気を持ってもらおうと思っている」と斉藤コミッショナー。コロナ禍で出口がなかなか見えなかった日常に、プロ野球が光をともそうとしている。