星稜・内山、山瀬らの背中追う!阪神スカウト「捕手として評価、野手としても楽しみ」
今秋のドラフト会議に向け、阪神が注目する候補選手を紹介する「虎が追う」。偉大な先輩の背中を追い、成長を続けるのが星稜・内山壮真捕手(3年)だ。名門で1年春から試合に出場してきた実力者で、昨夏の甲子園での準優勝にも貢献するなど早くから将来性を高く評価されてきた。新チームから主将を任されて遊撃から捕手にコンバートされた中、昨年まで共にプレーしていた奥川(ヤクルト)や山瀬(巨人)らの存在を刺激に、さらなる高みを目指していく。
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昨夏の甲子園で準優勝し、奥川と山瀬がプロ入りした星稜には、また新たな野球界のスター候補生が控えている。偉大な先輩の思いや伝統を受け継ぐのが、4番を打ち、主将で捕手でもある内山だ。
「(昨年は)山瀬さんには一人でチームをまとめて、引っ張ってもらっていました。(新チームになってから山瀬に)『リーダーがしっかり引っ張らないとチームが付いてこないぞ』と。『苦しい時期でも逃げずに頑張れ』と言われました」
1年春からベンチ入りし、遊撃のレギュラーをつかみ「スーパー1年生」とも称された。昨年の甲子園でも4番で出場。新チームになり、主将を任されただけでなく捕手にコンバートされた。中学3年時に捕手でプレーしていたため「好きなのはショートですが、おもしろいのはキャッチャー」と違和感はなく、山瀬からの助言も胸に成長を続けている。
星稜・林和成監督は「野球のセンスは状況判断だと思いますが、そこが素晴らしい。山瀬もそうかもしれないですが、星稜の歴史を見ても10年に一人の選手(捕手)」と称える。身長172センチと決して大きくはないが、昨夏の甲子園で2打席連続本塁打も記録するなど、高校通算30本塁打と長打力も兼ね備える。
捕手でプレーした昨秋の明治神宮大会の段階で、阪神・筒井スカウトは「心と体の芯の強さが魅力。小柄ですけど大きな力に加えて器用さも魅力の選手で、プレーを見ているとブレない精神面も感じます。捕手として評価していますが、野手としても非常に楽しみなところが多い選手です」と高く評価。この年代ではトップクラスの潜在能力の持ち主だ。
「奥川さんも野球への思いとかが本当にすごかった方なので」。一足先にプロの世界に飛び込んだ二人の背中を追うように、自身を磨き抜いていく。
◆内山 壮真(うちやま・そうま)2002年6月30日生まれ、17歳。富山県出身。身長172センチ、体重75キロ。右投げ右打ち。捕手。滑川東部スポーツ少年団で全国大会に出場。星稜中では2年夏と3年春に全国大会優勝し、U15日本代表にも選出。星稜では1年春からベンチ入りし、遊撃手でプレー。昨秋から捕手。高校通算30本塁打。50メートル6秒3。遠投100メートル。