阪神・球児 プロの神髄「テレビ越しでも感動を」最短6・19開幕へ気持ち高ぶる

 こんな状況下だからこそ、開幕した暁には『リアルなスポーツ』を届けてみせる。阪神・藤川球児投手(39)が21日、甲子園で行われた投手練習後にオンラインでの取材に応じ、来るシーズンへの意気込みを語った。名球会入りの条件となる日米通算250セーブに、あと7と迫る今季。7月で40歳を迎える球児は、プロフェッショナルとしての姿を見せるべく準備を進めている。

 甲子園のある兵庫をはじめ、大阪、京都の緊急事態宣言が解除された。きょう22日には最短6月19日の開幕へ向けて、12球団代表者会議で話し合いの場が持たれる。

 着実に近づいてきたプロ野球開幕の気配。「高ぶりはもちろんあります。シーズンが始まるかもしれないという高ぶりは十分に感じながら練習をしているので」。大ベテランと言える年齢となった藤川も、高鳴る胸の内を隠さなかった。

 困難を乗り越えて迎える今季は「プロの本質が問われるシーズン」と位置づける。休止、自主練習期間を経て、十分とは言えない時間の中で迎えるであろう開幕。「選手個々が自覚を持って、自分で仕上げてくるのがプロの本質。いつでも試合にいける準備は十分にできている。ただ、それは当然のことだと思いますけど」とさらりと言ってのけた。

 無観客での開幕が決定的となっている中、名球会入りの条件で、あと『7』に迫る日米通算250セーブもファンのいない球場で達成となる可能性が高い。それでも「テレビ越しでもそういう感動を覚えてもらえるかどうかというのは、自分のプレーにすべてかかっていますので。そういう意味では本当に真剣に100%で、今まで通りプレーする必要がありますよね」とうなずく。

 前日に決定された夏の甲子園中止を受け、野球の聖地を本拠地としてプレーする重みもあらためて肝に銘じる。「他球団の選手たちとはまた違う意味で、この球場は大事に、大切に扱わなければいけない。よくよく選手たちも分かったんじゃないでしょうか。今は野球の聖地と言われるところで、野球をさせてもらってることをかみしめるように練習させてもらっている」

 高校球児たちの無念を胸に刻み、プロの矜持を携えて。「お客さんが入っていない中で、どれだけ真剣度が画面を通して伝わるか。世の中にリアルなスポーツをお見せできるように。野球というスポーツを見てもらえることに幸せを置きたい」。藤川球児は覚悟を持って22年目のシーズンへと向かって行く。

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