阪神外国人列伝 85年は“2階から投げ下ろす”長身ゲイル 日本シリーズで輝く

 日本一を決め宙に舞うゲイル=1985年11月2日
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 阪神は2020年、球団史上最多となる外国人選手8人体制でV奪回に挑む。球団創設85周年のメモリアルイヤー。かつてタテジマのユニホームに袖を通した助っ人を年度別で振り返る。1985年はゲイルの登場だ。

 1月下旬、メジャー通算55勝のキャリアを誇るゲイルはバースと共に来日した。身長198センチの長身。「二階から投げ下ろす感じで打者に対して心理的な怖さを与えられたことが、背が高くて得したことだ。成績よりもチームに貢献したい。そのために力は惜しまない」と意気込んだ。

 初勝利は4月14日・広島戦。150球の熱投でチームにシーズン初白星を贈った。その後もローテの軸として奮闘する。33試合、190回3分の2を投げ、13勝8敗、防御率4・30。21年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。

 最も輝いたのは西武との日本シリーズだ。11月2日、西武球場、3勝2敗で迎えた第6戦。初回に長崎の満塁本塁打で4点の援護をもらうと、西武打線を3点に抑えた。そして歓喜の瞬間を迎えた。16時12分。9-3の九回2死から伊東を投ゴロに打ち取り、淡々と一塁のバースに送球。145球の完投勝利で阪神初にして、唯一の日本シリーズ胴上げ投手となった。

 デイリースポーツは「ゲイル仁王立ち」と勇姿をたたえ、吉田監督に次いで胴上げされた場面を「両手両足を思い切り伸ばし、初体験の胴上げに酔う」と報じている。ゲイルは第2戦でも白星を挙げており、日本シリーズ優秀選手に選ばれた。

 翌86年は5勝10敗、防御率4・56。160イニング以上を投げたがチームを去った。

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