阪神ボーア 3戦連発!右翼ポールへ超速一直線 新ポーズ「ファイアボール」決めた!
「練習試合、阪神6-0広島」(4日、甲子園球場)
こ、これはもしかして本物!?新助っ人のバットがまた火を噴いた。阪神のジャスティン・ボーア内野手(32)=前エンゼルス=が三回に右翼ポール際へ、3試合連続アーチを放った。開幕前の対外試合での3戦連発は04年のキンケード以来。新ポーズの「ファイアボール」も披露し、気分もノリノリだ。チームも広島に3連勝。今季の矢野阪神の行方を左右する主砲が、完全に目を覚ました。
カーン!という甲高い打球音が甲子園に響き渡った。ボーアの白球はすさまじい弾道を描いて右翼ポール網部分に直撃。3戦連発は規格外の驚弾だ。打球がグラウンドに跳ね返ったため審判団が集まって協議したが、本塁打と確認されると、満面の笑みで「かめはめ波」を模した“ファイアボールポーズ”を決めた。
「シーズンがだんだん近づいている中で、打席数を重ねるごとに感覚がすごく良くなっている。決めポーズ?本塁打とか二塁打を打った時に“ファイアボール”っていうパフォーマンスを作っているんだ。ドラゴンボールとクラッシュというゲームからつけたんだ」
パワーを見せつけたのは2点リードの三回無死一塁だ。3球目の大ファウルでバットにヒビが入ったもようで、同じ形状の赤バットと交換。再び集中力を高め、144キロを打ち砕いた。好調の要因は「毎打席毎打席自分のスイングをすること」ときっぱり。1打席目も際どい球を見極めて四球を選び、助っ人の状態は右肩上がりだ。
3月の対外試合まで37打席ノーアーチだったが、実戦再開後は量産体制に突入した。矢野監督は「詰まってあの打球はすごい」と驚きを隠せず、「開幕日も決まってスイッチが入っている」と評価。もちろん“ファイアボールポーズ”も大歓迎だ。
「本人もテンション上がるしね。無観客でやっている中で子どもたちが一緒にやるようなことになれば、それは楽しみにしてもらえると思う。どんどんやってもらっていいんじゃないかと思います」
ボーアの3戦連発はマーリンズ時代の2015年以来。プレシーズンの対外試合では04年キンケードの4戦連発以来となる。ただ周囲の期待感とは裏腹に、本人はどこまでもクールだ。
「まだオープン戦なので、自分は焦ることなく自分のスイング、やりたいことをやっていきたい。結果的にファンにとっていいシーズンになればいいね」
素手でバットを握る助っ人のヘルメットは松ヤニでベトベト。そんな野性味も頼もしく感じられる。開幕まで約2週間。期待の大砲が大爆発の予感だ。