阪神・桑原 414日ぶり復帰登板で1回無失点3K
「2軍練習試合、阪神4-3広島」(6日、鳴尾浜球場)
阪神の桑原が414日ぶりにマウンドに帰ってきた。19年4月19日・巨人戦(東京ドーム)以来の登板は、鳴尾浜で行われた2軍の練習試合・広島戦。右肘痛からの復活を目指す男が1回を投げ、アウト全てを三振に取る圧巻の投球を披露した。
中継ぎで2年連続60試合以上に登板した右腕が、真っさらなマウンドに上がる。初回、先頭の羽月への初球にこの日最速の145キロをマークした。最後は伝家の宝刀・スライダーで空振り三振。続く大盛には中前へ運ばれたが、全く動じない。3番・宇草を3球三振。4番・林を再びスライダーで空振り三振に切った。
「投げられて良かったです」。この言葉と降板後の笑顔に充実の様子がうかがえた。「球のキレ、スピードといい申し分ない。さすがに違いを見せてくれたな」と平田2軍監督も絶賛の内容だった。
もう一度、勝利の方程式入りへ。「三振三つより3人で終われなかった」と17年の最優秀中継ぎ投手が目指すのはもっと上のレベルだ。強力な1軍中継ぎ陣に桑原が加われば、さらに厚みが増すことになる。「しっかり試合で投げられるようにやっていきたいなと思っています」。遅咲きの苦労人が故障を乗り越え、再スタートを切った。