阪神ドラ6小川、開幕1軍当確 好救援1回1/3を0封「リベンジできた」

 「練習試合、広島15-1阪神」(10日、マツダスタジアム)

 プロで初めて見る景色にも、肝っ玉ルーキーは動じない。イニング途中の登板で見せた火消しから、回またぎでも流れを食い止める0封。阪神のドラフト6位・小川(東海大九州)が二つの“初”で結果を残し、開幕1軍に当確ランプをともした。1回1/3を投げて無安打無失点。価値ある20球だった。

 “試験”は六回に訪れた。2番手の高野が乱調。打者一巡の猛攻を浴びると、なおも2死満塁のピンチだった。小走りでマウンドに向かうルーキー。大きく息を吐き、好打者・西川に真っ向勝負だ。フルカウントからの6球目、最後は149キロの直球を選択。空振り三振で力勝ちした。

 「前回の広島戦で打たれてしまっていたので、そのリベンジができて良かったです」

 秘める思いがあった。甲子園で対した前回2日の広島戦。七回に登板した小川はメヒアに、バックスクリーン直撃の本塁打を浴びた。ここから調子を崩し、5日のソフトバンク戦でも3失点。7日の同戦は無失点ながら、1安打2四球と不安定な投球が続いていた。

 開幕は1週間後に迫る。結果が全てのプロの世界。これ以上の失敗は許されない。初の回またぎとなった七回は、1死からメヒアとの再戦。4球、オール直球勝負で二ゴロに抑えた。リベンジに成功したルーキーに対し、福原投手コーチも開幕1軍入りを示唆する。

 「そうですね。いいところで投げられるピッチング、ボールの力があるので。マウンド度胸とか、球の力もあるので楽しみです」

 昨季も12球団トップの救援防御率を誇った投手陣。そんな強固な扉をルーキーがこじ開けつつある。だが、小川に慢心はない。「こういう場面でも使えると思ってもらえたらいいですし、開幕前にすごくいい経験ができた。生かしていきたい」。目指せ、シンデレラストーリー。ドラフト6位からの下克上は、まだ始まったばかりだ。

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