阪神 開幕中軸&生き残りへラスト3戦 低空助っ人勢に好調大山が1軍合流へ

 「練習試合、広島(雨天中止)阪神」(11日、マツダスタジアム)

 阪神は11日、練習試合・広島戦が雨天中止となり、マツダスタジアムの室内練習場で練習を行った。矢野燿大監督(51)は開幕まで残りの練習試合3試合でもDHを利用し、打者の打席数を確保することを明言。井上一樹打撃コーチ(48)は低空飛行が続くマルテ、ボーア、サンズのMBS砲と、2軍から合流する大山も含め、クリーンアップの最終試験の場とする方針を示した。

 開幕まであと1週間。残された練習試合は、12日からのオリックス3連戦(京セラドーム)だけだ。だが、MBS砲の低空飛行でクリーンアップには不安を残す。

 矢野監督は打線の現状も見て、残り3試合もDH制を選択。野手の出場機会が増えることを受け、井上打撃コーチは打線のカギを握る中軸に言及した。

 「外国人3人がクリーンアップっていうのは決まったわけじゃないんでね」と話し、12日から1軍に再合流する大山も加え、4人による最終選別を行う考えを明かした。

 「来週には1軍枠が出るから。最終試験じゃないけど、日本人の登録人数と外国人枠という問題も出てくる。ふるいにかける最後のオリックス戦って感じになる部分もあるからね」。レギュラー枠、外国人選手登録枠、1軍の出場選手登録枠…。結果を残した選手が生き残ることになる。

 練習試合再開後の8試合は、若手が主体だった1試合以外の7試合でクリーンアップはマルテ、ボーア、サンズの並びだった。昨季はリーグワースト538得点に終わった打線の起爆剤として期待されるMBS砲だが、好調とは言いがたい。

 12日からのオリックス戦は、外国人トリオに状態を上げてもらうため、4打席に立たせる方針。だが、井上コーチは状況が好転しなければ、新たなバリエーションも模索する。

 「監督にしてもマルテとボーアとサンズだけを特別っていうのもどうかな、と(見ていると)思う。例えば悠輔(大山)をレフトで使ったり、サードで使ったりっていうことを考えれば、3(打席)になることもある」

 大山は9日からの2軍練習試合・中日戦で左翼をテストし、問題ない動きを見せた。本職の三塁と一塁も含め、外国人トリオのポジションならカバーできる状況だ。

 打撃は2軍戦2試合で7打数4安打。平田2軍監督は「打撃の調子もいいし、外野も難なくこなしていました。心配ありません」と1軍へ報告している。昨年の開幕4番は、逆襲の準備を整えた。

 混戦模様の最終試験。競争を勝ち抜いた者が、6月19日に東京ドームに立つ。

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