阪神・矢野監督、V方程式決めた 岩崎、スアレス、藤川「ISF」でいざ開幕ダッシュ
「練習試合、オリックス3-3阪神」(14日、京セラドーム大阪)
阪神の矢野燿大監督(51)が14日、開幕時の「勝利の方程式」を岩崎、スアレス、藤川のリレーで臨む方針を固めたことを明かした。開幕前最後の練習試合となったオリックス戦は八回をスアレス、九回を藤川で締めくくった。13日の同戦で1軍復帰登板した岩崎も加えた「ISF」で開幕ダッシュを狙う。練習試合は5勝3敗3分けでオープン戦に続き、セ・リーグ首位でフィニッシュ。勢いに乗って19日の開幕・巨人戦(東京ドーム)に臨む。
腹を決めた。開幕ダッシュを決める勝ちパターン継投。矢野監督は練習試合最終戦で明確な意思を示した。
同点の八回。マウンドに上がったのはスアレスだった。2死後に失策による走者を出したが、1回無安打無失点で任務を果たした。この日、最速157キロを計測した球威はチームトップクラス。練習試合再開後は4試合連続無失点だ。指揮官は安定感抜群の助っ人を開幕時の“八回の男”に指名した。
「多少は前後あると思いますけど、今のメンバーで言えば、あれだけのボール投げているピッチャーですから。任したいなという気持ちはあります」
守護神・藤川へつなぐ重要な役割。スアレスは意気に感じ取った。「どんな場面を任されても100%の準備をするだけだし、任された場面で自分の仕事をするために調整をしっかり続けていくだけだね」。ソフトバンク時代の16年はセットアッパーとして、58試合に登板。移籍1年目から同年の再現を狙う。
“七回の男”は岩崎が最有力となった。矢野監督は13日の練習試合・オリックス戦で対外試合初登板した左腕を、「優(岩崎)も間に合いそうな感じのボールは行っていましたし」と改めて評価した。
登板翌日の反動が懸念されていた左腕はこの日、キャッチボールなどで順調に調整した。ただ、5月末の1軍合流後に状態が上がらず、実戦登板が少ないため、開幕までに2軍戦で登板して状態を整える見込みだ。
仮に有事があったとしてもリリーフ陣は強力だ。ベテラン左腕・能見、新外国人・エドワーズ、昨季57試合に登板した守屋、結果を残してきた谷川、売り出し中の新人・小川。誰がマウンドに立っても計算できる陣容が整っている。
オリックス戦はスアレスの後、藤川が九回を1回無失点で締めた。練習試合は3試合連続引き分けでフィニッシュ。オープン戦に続く、セ・リーグ首位となった。盤石の救援陣とともに、シーズンでも頂点を目指す。