掛布氏、ボーアの“バース超え”難しい「三振怖がっている」 開幕戦の変わり身に期待
野球評論家の掛布雅之氏(65)が17日、MBSの情報・報道番組「ミント!」に生出演し、阪神の4番候補・ボーアの“バース超え”は難しいとの見方を示した。
メジャー通算92発の実績を引っさげて加入した新助っ人。2月のキャンプを視察した際には、「素晴らしいバッティングをしていた」と高評価していた掛布氏だったが、実戦が始まると「ポイントが近すぎて、後ろに体重が残りすぎるんですね。バットが前に大きく振れないんですよ」と実戦に入ってから打撃が小さくなったと指摘。「三振を怖がらずにバットを大きく振る。そういうものが出ないと、打率もホームランの数も増えていかないんではないかな」と、現状のままでは活躍できないと分析した。
打開策としては、2年連続で本塁打王を獲得しているDeNA・ソトを例に挙げ、「ソトがあれだけホームランを打てるのはラミレス監督が『苦手なボールは打たなくていい。自分の得意のボールだけを打ちなさい』と(アドバイスしたから)。ボーアに対しても(矢野監督が)あまり細かいことを言うのではなく、『自分の打てるボールが来たときに仕留めなさい』と。4打数1安打でいいんですよ。1本のホームランが打てれば。それぐらい楽な気持ちで打席に立たせてあげたいな」と起用する矢野監督にも注文を付けた。
ボーアは練習試合が再開した直後こそ、3試合連続本塁打を放ち、その片りんを見せたものの、その後はバットから快音が聞かれず…。特に苦手にしている左投手からは11打数ノーヒットとさっぱりだ。
現役時代にはバースと共にプレーした掛布氏。当初、ストレートへの対処についてはバース以上と評価していたが、「それがスイングが小さくなってしまって、当てにいっているんですね。三振を怖がっているんすよ」と残念がった。
それでも、キャンプのころの打撃が取り戻せば、「2割8分、20本塁打ぐらいは打てるのではないか」と予想。特に「巨人との開幕3連戦。(開幕投手の)菅野君からどういう結果を残すかですね。そこで1本ホームランが打てればボーアは変わると思います」と、開幕での変わり身に期待を寄せた。