矢野虎100敗ペース…球団史上&セ界最速10敗 はやデッドライン首位と6・5差
「中日4-2阪神」(2日、ナゴヤドーム)
暗黒の世界から抜け出せない。阪神が今季2度目の同一カード3連敗。これでリーグ最速にして球団史上最速となるシーズン10敗に達した。驚がくのシーズン100敗ペースでセ・リーグの借金独り占め状態だ。負の数字ばかりが並ぶ最悪ムード。とにかく何でもいいから勝ってくれよお~。
いつも冷静な男がいら立ちをあらわにした。九回無死一、二塁。近本は2度の送りバント失敗後、遊飛に倒れると、バットを地面に投げつけた。懸命にプレーしても結果につながらない。選手のもどかしい心境が凝縮されたシーンだった。
今季2度目の同一カード3連敗で、今季ワーストの4連敗。開幕12試合でリーグ最速&球団史上最速の10敗目を喫し、まさかのシーズン100敗ペースとなった。
またしても決定力を欠く貧打が敗因。矢野監督の言葉にも力がなかった。
「一番苦しいのは、打線が点を取れないっていうね。現状の一番打開していかないといけないところかな」
テコ入れも実らなかった。4試合ぶりに打線を組み替え、4試合続けていた“MBS砲”を解体。1日・中日戦の先発から糸原、サンズ、木浪を外し、上本、高山、北條を先発に起用した。
12試合目で9通り目の打線で不振打開を狙ったが、兆しは見えない。初回2死満塁は梅野が二ゴロ。三回こそ、先発起用した上本の活躍で2点を奪ったが、五回以降は3度の得点圏で決定打は出なかった。
初対戦となった中日の新人・岡野にプロ初勝利を献上。今季は初対戦した先発5投手に、3敗目(1勝)となった。「そんな大きな特徴があるような…。オーソドックスなピッチャーなんでね。そういうところは打っていかないと」と相手よりも自分たちに敗因を求めた。
矢野監督就任後では最多の借金8。セ・リーグの借金を全て抱えてしまった。巨人が勝ったため、首位とは6・5ゲーム差。球団史で過去、最大の逆転優勝は64年の6・5ゲーム差だ。矢野阪神は開幕からわずか2週間で、“デッドライン”に立たされた。