阪神が“本物”となるために必要な高山、中谷ら中堅世代の力 内田順三氏の視点
開幕から低迷していた阪神は4、5日の広島戦で連勝。低調だった打線も底を脱し、2試合で17得点とかみ合った。さらなる巻き返しへ、デイリースポーツウェブ評論家の内田順三氏は中堅世代の奮起が必要になると指摘。能力を評価する高山、中谷の復活に期待した。
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阪神は歯車がかみ合わず出遅れたが、まだ100試合以上ある。10試合、また10試合と上向くようにやっていく必要があるだろう。
ボーアに当たりが出始め、大山にも本塁打が出た。ただ、阪神打線が本物となっていくためには、やはり中堅世代の奮起がほしい。巨人のように坂本、丸、岡本を中心に、ベテラン、外国人、若手とバランスの取れたチームが理想だ。
阪神の中堅世代で、惜しいなと思う選手は高山と中谷。対戦相手として見ていても能力のある選手だと感じていた。高山は新人王、中谷だって1シーズン20発を打った経験のある選手。20発を打てる選手なんて、なかなかいない。
彼らは何かひとつのきっかけや、考え方で変貌を遂げる可能性は十分にある。そして、20代中盤を過ぎた彼らくらいの年齢になったら、今まで受けた指導に自分で色づけしながらやっていかなくてはいけない。
壁に当たってしまった選手というのは、何かを気にして崩れてしまっていることが多い。高山でいえば1年目から「インコースに難があるな」と思っていたが、そこを気にするあまり打てる球まで打てなくなってしまったのかもしれない。中谷は変化球を気にするあまり、持ち味である振り切るスイングを見失っていないか。
迷いのある打者、自信を失ってしまった打者に共通するのは見切りが早くなってしまうこと。自分の方から打ちにいってしまうことで、何でもかんでも振ってしまう。うまくいかなくなったら、打撃の基本であるセンター返しに戻ることが大事だろう。
今季でいえば広島・堂林がいい例だ。彼は今年、明らかに打席での様子が違う。自信を持って打席に立っているし、打てる球をセンター中心に打っているからこそ結果につながっている。
外国人はあくまで助っ人。いずれ、日本の選手が中心にならないと長期的には強くならない。1軍は結果が全て。ただ、ファームは次世代の育成と教育の場であるとともに、スタンバイ選手はチャンスに備えて調整している。阪神は人気球団ということで余裕を持てない面もあるだろうが、辛抱強く、中堅世代の力にも期待する必要があるだろう。
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