【藤田平氏の眼】阪神・近本よ、2ストライクまで我慢だ
阪神としては、開幕から続いたビジターゲーム、最後を連勝で締めて、今季初めての本拠地・甲子園で巨人を迎える。この“気分の良さ”を保ったまま、試合に入っていきたい。
投打に充実している巨人だ。勝つにはピッチャーの頑張りが不可欠であり、それを助ける打線も重要。投打がかみ合わなければ、なかなか倒せない。
キーマンを挙げるなら、近本だろう。4日、広島に大勝した試合で大瀬良から2安打など、猛打賞でそれまでの不調を払しょくしたように見えた。
ところが次の試合は4打数無安打。昨年もあったが、活躍が2試合、3試合と続かない傾向がある。
これはフォームなど、技術的な問題ではないと感じる。バッターは、ストライクゾーンの中にも得意、不得意があるのだが、近本の場合はその、ゾーンに来る球であれば何でも手を出しているような印象だ。
だから甘い球が多ければヒットになり、散らされると、バットコントロールがいいだけに、当たって前に飛んでしまい凡打となる。
何でも追いかけない。2ストライクまで、得意な球を待つ。そうしたシンプルな発想に徹することが重要だ。巨人はまとまりが良く、攻め方も徹底してくる。だからこその、我慢を求めたい。