阪神・福留「お客さんの拍手が勇気に」決勝弾含む2安打4打点、4年ぶりセンター守った

 「阪神6-4ヤクルト」(16日、甲子園球場)

 大ベテランのバットが勝利に導いた。阪神が4カード連続勝ち越し。最下位脱出に成功し、5位に浮上した。八回、同点としてなお1死一塁。福留がバックスクリーン左に突き刺さる決勝2ランを放った。

 「打った瞬間に届くなと思いました」とお立ち台で笑顔を見せたベテラン。「なかなか調子が上がらない中。お客さんの拍手が勇気になったしありがたいと思います」とファンへの思いを言葉にした。

 1点をリードされて迎えた八回の大逆転劇だ。今季11試合無失点のヤクルト清水を攻略。まずはサンズの左翼ポール際への一発で同点に追いつく。続く梅野が左前打で出塁。ここで打席には福留が立った。

 初球ストレートを狙い撃ち。大歓声の中、高々と舞い上がった打球は1号決勝2ランとなる。「サンズが同点にしてくれて、隆(梅野)もつないでくれたので、前の打席の勢いのままいこうと思いました」と打席での心境を明かした。

 福留はこの日、六回2死一、二塁の場面で代打で登場。一時は同点となる右越え適時二塁打を放った。

 「積極的に振りにいこうと思って。初球ボール球を中途半端なスイングをしてしまったので腹くくっていきました。ちょっと詰まっていたので越えてくれと思いましたけど越えてくれて良かったです」。

 その後は2014年8月28日・巨人戦(東京ドーム)以来6年ぶりとなる中堅の守備に就いていた。八回にこの日の2打席目が巡ってきた。

 先制されて追い付き、突き放されて逆転した一戦。「きょうみたいなどういう展開になっても粘って、あしたまたいいゲームができるように頑張りたいです」。存在感を見せたのは、このところ控えに甘んじていた球界最年長の大ベテランだった。

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