【岡義朗氏の眼】阪神 勝ってもあえて指摘しておきたい1プレーの大切さ
「阪神6-4ヤクルト」(16日、甲子園球場)
阪神が八回に勝負を決めた。この試合、四球が得点に絡んでいたこともあってか、この回から登板したヤクルト・清水はストライク先行で勝負してきた。そこを積極的に狙い打ったと言える。
ただ勝ったことで満足してもらいたくはない。例えば大山が二回1死一、二塁の場面で三ゴロを前にはじいて併殺を逃したこと。六回の打席では、相手ミスで本塁までかえれたところをベースコーチの指示を見ずに三塁打で止まったこと。ほかには七回に一走糸原が飛び出して刺された場面も挙げておきたい。
大山の三塁ストップは、3点ビハインドの1死という状況だったことで、内野手が定位置で守り、次打者ボーアの二ゴロで得点につながった。結果的には問題なかったが、状況に救われたにすぎない。記録に残らないミスも、ベンチの首脳陣にとっては気がかりな材料となる。接戦になればなるほど、こういう1プレーが勝敗を左右しかねないだけに、あえて指摘しておきたい。