阪神・藤川、復帰即1回0封 四球出すも2K 矢野監督「まだまだ上がる」
「阪神2-4広島」(23日、甲子園球場)
ピンチを背負ったが、懸命に粘った。この日昇格したばかりの阪神・藤川が八回から登板し、1回1安打無失点、2奪三振。満点快投ではなかったが、最速147キロの直球にフォークを駆使し、本塁は踏ませなかった。
復帰登板は2点ビハインドの場面だった。先頭の堂林を146キロ直球で右飛に抑え込んだが、鈴木誠に右前打。松山には全てボール球となり、四球で1死一、二塁となった。
ファンも固唾(かたず)をのんで見守る中、藤川がギアを上げる。六回に藤浪から満塁弾を放ったピレラに3球勝負。146キロ直球で見逃し三振に仕留めた。会沢の打席では暴投で2死二、三塁とピンチを広げたが、131キロフォークで空振り三振に。21日に不惑を迎えた男が意地を見せた。
抑えで登場した11日・DeNA戦で3失点し、12日から2軍で再調整。12日ぶりの1軍登板で無失点に抑え、福原投手コーチも「真っすぐの走りも出てきていて空振りも取れていた」と復調の兆しを感じている。
矢野監督は「走者を出してもゼロでいけたというのは自分の中で、いい感触のボールもあったと思う。まだまだ上がると思うので」と期待。守護神復帰については「抑えで使いたいしその気持ちはあるけれど、全体のこともあるんで状況を見てやっていきたい」と慎重に見極めていく。