阪神・藤浪7回4失点、自責1の熱投も不運に泣く 670日ぶり白星ならず
「ヤクルト-阪神」(30日、神宮球場)
阪神・藤浪晋太郎投手は、7回8安打4失点(自責1)、10奪三振。115球の熱投も打線の援護なく、670日ぶりの勝利はならなかった。
1点差で迎えた七回だった。遊撃・北條の失策で先頭の出塁を許した。送りバントで1死二塁とすると、続く西田の二遊間の打球に対して、再び北條が処理をもたつく(記録は内野安打)。1死一、三塁とした。
高橋は空振り三振に斬ったが、続く坂口との対戦。2球目、センター方向にはじき返された鋭い打球が体を襲った。跳ね返ってホーム方向に転々としたが、それでもアウトにしようと、転がりながら一塁に転送したが、内野安打で痛恨の2点目を失った。
この打球が右手首付近に当たったのか、一度、マウンドを降りて治療に向かった。手首を振りながら痛々しい姿を見せたが、それでも続投を志願した。続く上田を遊飛に打ち取ったかに見えた。だが、中堅・近本と交錯する形で、北條が落球。この回、3つ目のエラーが記録され、2人が生還した。自責0で3点を失う展開になった。
4失点の降板となったが、序盤から気迫十分の投球だった。
初回、20球中19球で直球を選択するなど、強打のヤクルト打線に真っ向勝負を挑む。2死一塁から村上を154キロで空振り三振に斬ったが、二回だった。
この回、先頭の山崎に初球の151キロを狙われ、一、二塁間を破る右前打を浴びる。続く宮本に送りバントを決められ、1死二塁。
ここで吉田成に対して、1-1から3球目。151キロの直球を狙われると、左翼線を破る適時二塁打となった。
さらに西田は空振り三振に斬ったが、続く投手の高橋にも左前打を浴びる。それでも最後は坂口を中飛に抑え、最少失点で切り抜けた。
三回には、村上を2打席連続の三振に斬るなど、3者凡退に抑えるリズムある投球。四回は先頭の山崎を三塁内野安打で出塁させたが、続く宮本の打席で二盗を阻止。梅野とのコンビネーションでピンチを未然に防いだ。その宮本を空振り三振に斬ると、吉田成は投ゴロに。
五回は下位打線に対して、西田を空振り三振に。高橋を三ゴロに斬ると、坂口をスライダーで見逃し三振に。7回10奪三振と躍動感のある投球を見せた。必死に打線の援護を待ったが、670日ぶりの勝利はならなかった。