阪神・岩崎&岩貞で新・V方程式や 球児抹消…勝負の夏へ虎投再編
阪神・藤川球児投手(40)が13日、右上肢のコンディション不良のため、出場選手登録を抹消された。今季2度目の2軍降格となる。首脳陣は投手陣を再編。左肘の張りで2軍再調整していた岩崎は14日・広島戦(京セラ)からの1軍復帰が確実となり、先発の岩貞は中継ぎに配置転換する。昨季リリーフ防御率2・70を誇ったブルペンの再構築で、上位浮上を狙う。
真夏の9連戦を戦い終えたチームに衝撃が走った。投手陣の精神的支柱である藤川が右上肢のコンディション不良のため、出場選手登録を抹消された。今季2度目の戦線離脱に、藤川のコメントからもショックがにじむ。
「自分自身残念ですが、再びコンディション不良で投球することが難しい状態になってしまいました。投球再開まで必要な時期ははっきりと答えられませんが、どんな時も最善の努力をしていきます」
日米通算250セーブまであと7で迎えた今季は開幕から状態が上向かず、7月12日に右肩コンディション不良で登録抹消。守護神をスアレスに譲った。同23日の1軍昇格後は4試合連続無失点を記録したが、8月8日・広島戦(マツダ)、10日・DeNA戦(横浜)と相次いで失点。現段階で藤川の復帰時期は見通せず、首脳陣は投手陣の再編に着手した。
まずは岩崎がセットアッパーとして14日から1軍復帰することが確実となった。7月25日に左肘の張りで登録抹消されたが、前日12日のウエスタン・オリックス戦で実戦復帰。1回無安打無失点2奪三振と貫禄十分の投球で回復をアピールしていた。金村投手コーチは「(左肘の)状態にもよりますがセットアッパーとしてやってほしい」と期待。ここ最近はセットアッパー不在の中、ガンケルのイニングまたぎなどでしのいできた。待ちに待った岩崎の復帰で、守護神スアレスにつなぐ勝利の方程式にようやくメドが立つ。
さらにブルペンに厚みを持たすため、岩貞の中継ぎ配置転換も決めた。岩崎不在の間、中継ぎ左腕はベテラン能見1人が奮闘。ロングリリーフも可能な左腕加入を金村コーチは「短いイニングで力を発揮してくれる」と歓迎。今春は中継ぎ転向を見据えていただけに不安はなさそうだ。
今季のリリーフ防御率は4・17。昨季の同2・70から大幅に悪化している。藤浪、高橋の復帰で先発は数、質ともリーグ屈指だ。ストロングポイントであるブルペンの陣容も整え、夏場の激戦に臨む。