【狩野恵輔氏の眼】大山弾の大きな意味
「ヤクルト5ー7阪神」(22日、神宮球場)
相手先発は来日初登板のクック。阪神は初回、ポンポンと2死まで取られたが、それでもクックにはまだ緊張感があり、四死球で一、二塁の好機をつかんだ。
ただ、ここを抑えられると、クックの緊張も解け、初対戦の不利もあるため、嫌な雰囲気になりかねない場面だ。このチャンスを生かした、大山の本塁打は大きな意味を持つ。
この本塁打は、出合い頭かも知れない。思い切り振っていったところに当たってくれたものかも知れない。甲子園だったら、ライトフライだったかも。
それでもこの一撃が価値を持つのは、クックを攻略するきっかけとなっただけでなく、本塁打という「結果」が大山についてきたことだ。
中軸打者は、ホームラン、ヒットを打つことが使命だ。いいスイングをして、いい当たりの凡退より、野手の間に落ちるヒットでいい。とにかく今は結果にこだわり続けることで、次も乗っていける原動力になる。