阪神・藤浪が変わった! データが証明…ストライク率など向上 制球難もう大丈夫!?

 阪神・藤浪晋太郎投手(26)が21日のヤクルト戦(神宮)で692日ぶりの白星を挙げた。今季はここまで5試合に先発して1勝4敗、防御率3・78ながら、ここ数年の低迷から復調の兆しを見せている。過去3年のデータ、成績を比較して、その要因を探った。

 剛腕復活へ、一筋の光が差した。今季のデータを見ると、ここ数年悩まされてきた制球難を克服しつつあることが分かる。ストライク率は63・5%。過去3年(19年51・0%、18年59・4%、17年57・9%)から大きく改善され、60%台は最後に規定投球回に達した16年以来の高水準だ。 

 すっぽ抜け、引っかける球の減少によって、今季は右打者と勝負できている。過去3年は平均5・5打席ごとに1四死球を与えていたが、今季は9・7打席に1四死球と半減。3ボールの割合も26・5%から20・6%に、与四死球率も7・50から4・05に減少。一方、奪三振率は6・23から9・18へ上昇している。

 右打者だけでなく、左打者対策も奏功している。近年の制球難から相手チームは右打者を避ける傾向が強く、必然的に左打者との対戦が多くなる。過去3年は被打率・290と打ち込まれたが、今季は同・253と持ち直した。150キロ台の直球で左打者の内角を攻め、外角のボールゾーンからカットボールを曲げ、外角低めにスプリットを落とす。

 直球は被打率・298と課題を残すが、スライダー系は・143、フォーク系も・222と優秀。今季の球種は主に直球(64・2%)、スライダー系(22・1%)、フォーク系(13・3%)の3種類。中でもフォーク系は2ストライク時に31・5%と倍増しており、決め球としても威力を発揮しているようだ。

 昨秋と今春のキャンプで、山本昌臨時コーチから(1)「手首を立てろ」(2)「ミットまでのラインを外れるな」と助言を受けた。(1)によって荒れ球が制御され、(2)は「ボウリングのイメージ」と解釈。昨冬には「ドライブライン・ベースボール」のセミナーに参加するなど、オフの取り組みが実を結びつつある。今春キャンプでも連日午後のブルペンをおかわり。昨年までと同じ光景も、手応えは段違いだったという。

 藤浪「今年はいい感覚があるからです。去年は(いい感覚が)あったと思っても、次の日になれば違っていた。(昨年)11月頃からいい感覚があった。去年とは違います」

 その言葉通り、ここまでの5試合は昨年までと違う内容を見せている。前回21日のヤクルト戦は6回1/3を6安打4失点(自責2)。2年ぶりの白星にも藤浪本人は投球内容に不満げだったが、走攻守でハツラツとした姿が印象的だった。データには表れない、泥くさい全力プレーが何よりも復調の兆しだろう。

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