「広島５－６阪神」（２９日、マツダスタジアム）

　阪神・小幡のセーフティースクイズがチームに勢いを与えた。１点を先制した二回１死一、三塁。相手バッテリーからすれば、８番、９番と続く打順だから、なんとか１点で踏ん張れるかもと思うところ。しかも左打者だからセーフティースクイズは相手も想定内だったはず。

　それでも、一塁線へ相手の想定を上回る絶妙なバントを転がした。足があることで松山の焦りを誘って悪送球を呼んだし、リクエストでセーフに覆った三回の二塁適時内野安打もお見事だった。

　高卒２年目。すべてが勉強の毎日だと思うけど、十分に１軍のスピードについていけている。守備の素早い動きにも将来性を感じる。これからも結果やミスを恐れず、積極的なプレーを続けていけばいい。

　この世界に失敗は付き物。ミスをして、覚えることで選手は強くなる。逆に言えば、ミスが選手を成長させてくれる。今はただ、無我夢中にプレーすればいい。