【岡田彰布氏の眼】しっかり“勝ち切る”というゲームが今の阪神にほしい
「阪神5-4巨人」(4日、甲子園球場)
本来なら5-2で勝たなければいけないゲームだった。最後は1点差に迫られ、スアレスをイニングまたぎで投入した。この4連戦は最低でも3勝1敗で行かなければならない。1点差に迫られ、ダメージを残しては次戦につながらない。
ポイントを挙げるなら八回も西勇を続投させたことだろう。七回の投球内容を見れば、制球にバラツキが出ていた。それでも3点リードの1死一、三塁から、代打・重信がカウント3-0から併殺打を打ってくれた。
ここで重信に求められる役割はつなぎ。100%同点3ランを打てなければ“待て”の状況で、強攻してくれた。ラッキーな形の7回2失点で終われたのだから13連戦とはいえ、勝ちパターンの2枚を投入し、余裕を持って勝ち切るべきだろう。そして勝ち試合のリリーフ投入は、イニング頭からが鉄則だ。
先週末の広島戦からずっと僅差のゲームが続いている。“何とか勝った”試合ではチームに勢いが生まれない。しっかり“勝ち切る”というゲームが、今の阪神にほしい。