阪神崖っぷち…10日にも自力V消滅 矢野監督「3番が決まらん」3連敗でGに10差

 「DeNA6ー1阪神」(9日、横浜スタジアム)

 もうこのまま終わってまうんか…。阪神は3連敗で勝率5割に逆戻り。10日にも自力優勝の可能性が消滅する崖っぷちに立たされた。矢野燿大監督(51)は3番打者が決められない苦しい現状を明かしたが、他球団の4番を抑えられないなど課題は山積。首位・巨人と10ゲーム差に開いた今、逆襲への“兆し”がほしい。

 ファンの気持ちのように空が荒れた。九回の攻撃中。横浜スタジアムに大雨が降り、雷鳴がとどろいた。巨人、DeNAとの対戦が続いた正念場で、引き分けを挟んで3連敗。巨人とのゲーム差は、今季最大となる「10」にまで広がった。

 10日にも自力優勝の可能性が消滅する崖っぷち。矢野監督は「ずっとしんどいよ。しんどい中で(勝率)5割でしょ。良しとは思ってないし、巨人との差を比べたら勝っていかないとダメなのは自覚している」。疲労をにじませながらも、気丈に話した。

 選手も諦めてはいないはずだが…緊張の糸が切れたようなプレーが見えたことも事実だ。打線は先制直後の初回に逆転されると、以降は沈黙。四回の攻撃前に円陣を組んだ後も、狙い球を絞りきれない。上茶谷に7回1得点と抑え込まれ、今季初勝利を献上した。

 さらに象徴的なシーンは八回だ。この回から登板した望月は、2四球で降板。代わった小川も誤算だった。1死二、三塁から戸柱への3球目に暴投で5点目を献上。続く4球目も暴投となり、6点目を与えた。無安打2四球3暴投で5点差とされ、敗戦が決定的に。矢野監督の目はうつろだった。

 チームとしては苦しい状況が続く。打線は8月下旬から3番を固定できていない。「3番が決まらんからしんどいわな、どうしても。大事な打順であるのも分かってるんだけど」。糸井は膝に不安を抱える。期待を込めて起用する陽川、中谷も地位をつかみきれない現状に頭を抱える。

 投手陣も要所で踏ん張れない。4番・佐野に決勝打を含む3安打3打点を許したように、今季は他球団の4番に痛打を浴びている。

 苦しい状況だが、可能性がある限り下を向くわけにはいかない。指揮官は最後に力を込めた。九回2死で大山が放った遊安打を挙げ、「意味があると思う。九回でもしっかり声を出してやるという。小さなことだけど、バカにできない。そういうことを積み重ねてやっていくしか打開策もないし、成長もない。日々やるしかない」。残り52試合。矢野阪神の意地が見たい。

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