【谷佳知氏の眼】流れ手放した阪神・ボーアの初球遊飛
「巨人6-3阪神」(15日、東京ドーム)
阪神は勝てる試合を落とした。大きなポイントは四回の阪神・ボーアの打撃だと思う。あそこで来るはずの流れを手放してしまった。
大山の振り逃げで1死一、三塁と好機が転がり込んできた場面で、初球を遊飛は痛い。最低でも犠飛と思い、打球を上げようとしていたが、菅野のようにキレのある球にこういう打撃をするとポップフライになりがちだ。バットを上から出してヒットを狙う方が、こういう場面ではいい。
以前からボーアはポップフライを打つ姿が目立つ。サンズ、大山がいいだけに、ボーアが打てばさらに打線はつながるのだが、今のままの打撃では苦しいだろう。
七回の梅野のバスターも疑問が残る。終盤に2点差で無死一、二塁ならば、犠打で2点を取りにいくべきだろう。おそらく初球がボールで次はストライクが来るとベンチは読んだのだろうが、その作戦はどうかと感じた。
巨人にマジックが出たが阪神は勝ち続けるしかない。そのためにも、ボーアにはもう少し頑張ってほしい。