阪神・ボーア、鬼門東京Dで一発 35打席目ついに!福留金言「すごく助けになった」
「巨人0-11阪神」(17日、東京ドーム)
東京ドームで初めて響かせたごう音とともに、阪神・ボーアがゆっくりと歩き出す。ボール球でも関係なく、豪快に振り抜いた打球が右中間席へ吸い込まれていく。ついに東京ドームで“ファイアボール”を披露する機会がやって来た。
「本当に感触は良かったよ。『やっと』という感じはあるね」
開幕戦の舞台となった敵地で、35打席目にしてたどり着いた。6点リードの七回1死。桜井の高め直球を強振し、8月26日・中日戦以来の一発となる13号ソロをぶち込んだ。この日の試合前まで東京ドームでは29打数1安打、打率・034と苦しんでいた助っ人に何があったのか-。実は試合前にある動きがあった。
打撃練習中、ベンチ前で球界最年長・福留の助言に対し、必死に耳を傾けるボーアの姿があった。「春キャンプと今の打席との違いを教えてもらって。一番選手の動向を見ている福留選手に聞いてみたいと思ってね。彼の意見を聞いて、すごく助けになったよ」。ベテランの金言がトンネル脱出へのきっかけを作り出してくれた。
矢野監督はさらなる奮起を願う。「ボーア自身が試合を決めるような打点、ホームランをどんどん増やしてくれるとチームはもっと上にいくと思う」。奇跡の逆転優勝へのキーマンとして、ボーアのパワーが欠かせない。