岡田彰布氏「守備の改善」阪神、試合前のシートノック無しはどうなのか?

 阪神元監督でデイリースポーツ評論家の岡田彰布氏(62)が、自身の経験を基に球界の出来事を深掘りする「岡田辞典」-。267回目は、リーグワーストの59失策と課題が解消されない阪神の守備力について持論を展開。調整を優先して試合前に行われなくなったシートノックについて、守備力向上とファンサービスの観点から「やるべき」と説いた。

  ◇  ◇

 シーズンも全体の3分の2を消化したんやけど、阪神は今年も守備の課題を解消できていないよな。失策数は59でリーグワースト。守備率も・981とセ・リーグで最下位になっている。その原因の一つとして考えられるのが、試合前のシートノックをやっていないことやと思う。

 18日からナゴヤドームで行われた中日戦と、甲子園で行われた21日のDeNA戦は球場で評論取材をしたが、いずれのゲームも試合前のシートノックをやらなかった。選手の疲労を考慮し、調整を優先してのことだと思うが、大前提として阪神は完成されたチームではなく、まだまだ鍛えていかなければならないチーム。やらないという選択肢は正直、考えられないのではないだろうか。

 そして試合前のシートノックにはいろんな要素が含まれている。まず純粋に1球でも多くボールを受けることによる守備技術の向上。そして連係力のアップだ。特に選手個人、個人はその日のコンディションによって動き方が微妙に変わる。例えば二遊間の併殺プレーにしても、どのコースに、どのタイミングで送球するのがベストか-。試合前の準備として把握しておかなければならない。

 さらにファンからすれば、球場に早く来てシートノックを見たいという親子連れもいると思う。外野からの力強いバックホームや、選手のスピード感ある動き、そしてボールを回すスピードなど、プロの実力を試合前に間近で感じられる時間だ。現役時代は“魅せるシートノック”を意識し、キャンプで練習したこともあった。球場に来た子供たちに少しでもプロのすごさを実感してもらうためだ。

 だから現役時代も監督時代も、雨が降ってグラウンドコンディションが悪くない限りは、必ずシートノックを行っていた。守備率、失策数の少なさがリーグトップの巨人を鑑みれば、守備力の向上こそが、その差を縮める最適解と言える。

 チーム打率を1分上げるのは相手があることだけに、なかなか難しい。でもチームの守備率を1分上げるのは、そう難しいことではない。とにかく練習すればいい。1球でも多くボールを受けることで、守備はうまくなる。そのために何をすべきかというのを、チームには考えてほしい。

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