【藤田平氏の眼】阪神・藤浪には自分を試そうという姿勢を求めたい

 「ヤクルト2-1阪神」(26日、神宮球場)

 阪神・藤浪が、プロ入り2度目というリリーフ登板。2イニング目に、村上に勝ち越し本塁打されたが、この失点以上に考えて欲しいものが見えた。

 新型コロナ感染者が出た影響による緊急昇格だから、本来はここで投げる予定がないピッチャーだ。ベンチからすれば試験的な意味合いもあるだろう。

 そこでどういう答えを出すか。150キロを超える速球が持ち味の藤浪が、大半を変化球に頼る配球だ。これでは直球が生きない。変化球の効果も薄れる。

 これはファーム落ちする前からの、ずっと続く傾向だ。うまくいかなかったから、2軍に行ったはずが、やはり技巧派のようなかわす投球の継続。「ダメなら違う方法」という発想が欠けているように思う。

 打たれてもいいから向かって行くピッチングを、ベンチも期待しているのではないか。藤浪にとっては、来季も見据えるべき時期であり、自分を試そう、という姿勢がもっとあっていい。

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