阪神・大山 また並んだV25号!G岡本とし烈デッドヒート 4番復帰後打率・423

 5回、逆転2ランを放つ大山
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 「阪神4-3DeNA」(11日、甲子園球場)

 キングの座はオレだ!阪神の大山悠輔内野手(25)が逆転の25号2ランを放ち、本塁打争いでトップを走る巨人・岡本に再び並んだ。2-3の五回、上茶谷から左翼席へ完璧な一発。シーズン25本塁打は球団の日本選手では2010年の城島健司以来10年ぶりだ。残り24試合。タイトル奪取へ、アーチ量産頼んまっせ!

 甲子園が沸き立った。多くの虎党が最も望んでいたであろう大山の一発。しかも逆転弾だ。ファンはスタンディングオベーションで、悠然とダイヤモンドを周回する背番号3をたたえた。

 ベンチでは両手で『25』の数字を作りながら、矢野監督が頭を下げて最敬礼で迎える。本塁打王争いでトップの巨人・岡本に再び並ぶ25号逆転2ラン。4番の一撃が、どっちに転んでもおかしくない試合の勝敗を決した。

 1点を追う五回。1死一塁で打席へ。「追い込まれても少し冷静にという自分もいた。でも、一番は必死さというか、何とかしようという気持ち。それが結果につながったと思う」。カウント2-2から上茶谷が投じた真ん中低めへの一球を捉えた打球は、ファンの強い願いを後押しに左翼席で弾んだ。

 今春のキャンプでは打撃時のステップ幅を意識して練習に取り組んだ。「幅を狭めて回転でスパーンと打つ感覚。力いっぱい打たなくてもボールが飛ぶ感覚が少しずつ分かってきた」。当時はそう話していたが、126キロスライダーを捉えた逆転アーチは、まさに体の回転でスタンドまで運んだ一発だった。

 八回にはこの日2本目となる二塁打で猛打賞を記録。5日の巨人戦で4番に戻ってから6試合の打率は・423と絶好調。三塁守備でも再三の好守でスタンドを沸かせた。

 大山が常々、口にする矢野監督から教わった言葉がある。「比べるのは昨日の自分。昨日の自分に少しでも勝てるように」-。今年のこどもの日に行われた少年少女からの質問に答える企画では、「素振りはただ振るのではなく、しっかりイメージを持って毎日振り続けること」とアドバイスした。

 野球を始めた小学生当時から地道に続けてきた積み重ねが、昨日の自分を少しずつ超えて、ついにはホームランキングを狙える立場までになった。

 周囲のタイトル奪取への期待とは裏腹に「勝利のために必死にやっていれば、おのずと自分の結果も良くなってくると思う」と相変わらず本人は冷静だ。それでも…ここまで来たら獲ってくれ!優勝が絶望的となった今、大山こそが数少ない虎党の光明なのだから。

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