自滅の虎…阪神12球団ぶっちぎり79失策 24日にもV完全消滅

 2回、田中俊の打球を捕り損ねるマルテ
 7回、ベンチで腕組みの矢野監督(中央)。手前左は打席に向かうマルテ
 2回、今村の打球をエラーするマルテ
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 「巨人5-4阪神」(23日、東京ドーム)

 またまた守乱で…。阪神が09年7月以来、11年ぶりとなる1試合5失策だ。ジェフリー・マルテ内野手(29)が二回の1イニング3失策を含む、一塁手としてはプロ野球ワーストとなる1試合4失策。終盤に追い上げたものの、序盤の失点が最後まで響いた。24日に負けるか引き分けると、優勝の可能性は完全消滅する。

 いくら今季ここまで巨人戦4試合負けなしの3勝を挙げる西勇でも、これだけ守りにミスが連発したら勝てまへん…。最後は一打逆転の場面まで追い込んだ。点差はわずか1点の負け。それでもこの日の敗戦には、V間近の宿敵・巨人との決定的な差が表れた。

 失策数は5個。そのうち4個がマルテ一人で犯したものとはいえ、相手の得点のほとんどに絡んでしまったのだから、野球の神様が最後にほほ笑まなかったのも仕方がない。

 まずは丸に先制ソロを浴びた二回だ。マルテの雑なプレーの連発で2点を追加された。さらに五回は吉川尚が二盗を試みた場面で梅野が二塁へ悪送球。無死三塁とされると、ここでまたもやマルテが一ゴロをファンブルするミスを犯す。2個の失策でピンチが拡大し、この回の2失点につながった。

 試合後の矢野監督は表情、口調に怒気をはらませながら振り返った。「それにしても足を引っ張りすぎだわな。ホームラン以外、全部(失点がエラー絡み)でしょ?それじゃ勝てるわけないよね」

 これでチーム失策数は12球団ぶっちぎりのワーストを更新する79個となった。対する巨人は岡本、坂本の内野陣が流れるようなプレーを見せ、若林が左翼ファウルフライにジャンピングキャッチを決めるなど好プレーを連発。阪神の半分以下、12球団最少の35失策なのだから、その差はとてつもなく大きい。

 今季の東京ドームでの対戦成績はこれで1勝9敗となった(甲子園では5勝6敗)。連敗か引き分ければ、きょう24日に優勝の可能性が完全に消滅する。

 「本当にあまりにも…簡単なミスというか難しい打球じゃないんでね」と最後まで怒りが収まらない様子だった指揮官は“一矢報いたい”との記者の問い掛けにも「ねぇ…言いようがないわ」と力なく首を振った。

 今季最後の東京ドーム3連戦。これ以上の屈辱はまっぴらだ。まずは24日の“菅野討ち”に全集中。相手エースに意地の刃を浴びせてV滅を阻止するしかない。

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