阪神、ドラ1近大・佐藤最有力も早大・早川浮上!矢野監督「楽しみに」
「2020年プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が26日、午後5時から東京都内のホテルで開催される。阪神は25日、都内のホテルでスカウト会議を行い、1位指名は当日に最終決定する方針を確認した。近大・佐藤輝明内野手(21)が有力視されるが、最速155キロ左腕の早大・早川隆久投手(22)も浮上。くじ引き役は未定ながら矢野燿大監督(51)が有力だ。3年連続3度目となる大役となった場合は、今度こそ“恋人”を引き当てる。
今年も前日に最終結論は出さなかった。巨人戦後に行われたスカウト会議。矢野監督、谷本球団本部長、畑山統括スカウトらが参加し、午後7時から約1時間半、議論を交わした。最終リストを100人弱に絞り込む中、1位指名選手はドラフト当日に決定することを決めた。
矢野監督は会議後にオンライン取材に応じ、1位指名選手について「楽しみにしてた方がおもしろいやん。最後の最後まで楽しみにしてもらえれば」とニヤリ。畑山統括スカウトも「何人かに絞り込んだ」と話すにとどめ、一切の情報を明かさなかった。だが、競合覚悟でクジに挑むことは確実だ。
最有力は近大・佐藤。大学通算14本塁打を放ち、関西学生野球リーグの新記録を樹立した大学No.1スラッガーだ。矢野監督は会議で映像を確認し、「ごろごろ出てくる選手ではない」と高評価を与えた。既に巨人などが1位指名を公表しており、最大5球団の競合となる可能性がある。
一方で、早大・早川を1位指名する可能性も出てきた。チーム内には近本、高山ら佐藤と同じ左打者は多いが、計算できる先発左腕は高橋だけという状況もある。
さらに矢野監督は来季が3年契約の3年目。結果が求められるシーズンだけに、最速155キロ左腕の獲得を狙う可能性はある。
ただ、こちらも1位指名した場合、最低でも3球団での競合となる。即戦力投手を狙う場合は、トヨタ自動車・栗林良吏投手(24)を指名する可能性も残されている。
注目されるくじ引き役は未定ながら、矢野監督となる見込みだ。指揮官にとっては“三度目の正直”。18、19年と1位指名選手のクジを外しており、「当てたいよね、俺が行くなら」と力を込めた。
佐藤を1位指名した場合、今季苦しめられた巨人とグラウンド外でも対決することになる。それでもこの日は2連勝し、今季の東京ドーム最終戦を快勝で飾った。その勢いのまま、ドラフトに臨める。
昨年は逆転CS進出を果たした際にも着用した赤いパンツで挑んだが、今年は着用しない。「自然体で来られている」と力みもない。今年こそ、運命の赤い糸をたぐり寄せる。