【藤田平氏の眼】昨年の課題が今季も解消されない阪神
「阪神1-4ヤクルト」(3日、甲子園球場)
阪神は四回、六回とともに塁を埋めた形で攻撃を終えた。得点はわずかに1点。つまりは「ここ!」というところでのヒットが出ずに敗れた。これだけ攻め込んで、負けた気がしない敗戦の典型だ。
昨年からの課題だ。チャンスをプレッシャーと感じ、それによって甘い球を見逃し、ボール球に手を出してしまう。大山には成長が見られるが、チームとして同じ事の繰り返しをしていては、来季も心もとない。
勝負どころでの決定力のなさ、つまり残塁の多さを解消するためには、練習でどれだけ自らにプレッシャーをかけていくかしかない。守備力と併せて、2年越しの課題は残ったままだ。来年の春まで、どう取り組んでいくか。それが浮き彫りとなった試合だった。