阪神・井上、福留からバットと金言授かった「自分のためになる」

 阪神・井上広大外野手(19)が6日、今季限りで退団する福留孝介外野手(43)から金言とバットを授かった。将来の猛虎を背負っていく選手として期待が大きい若虎。「一人で強くなれ」、「自分で限界を作るな」とラストメッセージを受けた。大先輩の言葉と相棒を胸に、一流への階段を上っていく。

 ラストチャンスを逃さなかった。グラウンドに出る直前。井上はタテジマのユニホームを着て最後の練習に向かう福留に勇気を出して声をかけた。「すみません、(バットを)ください」。大先輩も快く応じ、手にしていた相棒をプレゼントした。

 今季、鳴尾浜で練習を共にしてきたが、一緒に汗を流せるのはこの日で最後。練習する姿を目で追い、時にはアドバイスももらった。そんな球界最年長の大ベテランから伝えられた最後のメッセージは「みんな期待しているから、自分でしっかりとやるように」-。その言葉とともに愛用のバットを授かった。

 全体練習前には、福留がこれまでに経験したことや感じたことがチームに伝えられた。直立不動で聞き入った井上は「『一人で強くなる』ということをまず言われて。あとは『自分で限界を作らない』ということを言われました」。プロで大成するために必要なものを胸に刻み込んだ。

 1年目の今季、ウエスタン・リーグでは出場全69試合で4番に座り、打率・226、9本塁打、36打点。本塁打はリーグ2位タイ、打点は3位の好成績で全日程を終えたが、8月は月間打率・175、本塁打ゼロと激しい調子の波を経験した。

 「福留さんから頂いた言葉はこれから自分のためになると思う。しっかりと肝に銘じるというか、調子が上がらない時に見つめ直す。自分で考えて」と力を込めた井上。譲り受けたバットは先日、北川コーチを通じて手に入れた楽天・浅村のバットとともに「2本とも渡して作ってもらおうかなと思います」。メーカーに依頼し、自分に合うかどうかを試していく予定だ。

 飛躍の2年目へ-。福留から授かった相棒と言葉を胸に、成長の階段を上る。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス