阪神・近本 リーダーになる!今季唯一の全戦出場“チームの顔”に芽生えた自覚

 打撃練習する近本
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 「阪神秋季練習」(16日、甲子園球場)

 阪神・近本光司外野手(26)が16日、甲子園で行われた秋季練習に参加し、リーダーの自覚を口にした。プレーや姿勢でチームを引っ張り、矢野監督、井上ヘッドコーチの期待に応える覚悟だ。プロ入り2年目の今季はチーム唯一の全試合出場を果たし、チームの顔となった。秋季練習ではコンディションを整え、オフも走攻守でレベルアップを図っていく。

 この秋、チームの核に成長を遂げた近本にリーダーの期待が高まっている。矢野監督は「走攻守でレベルが上がった。近本、大山が引っ張っていってくれるチームになってくれたら」と発言。秋季練習初日には井上ヘッドも「マイペースでおとなしめな近本。テンションを上げていかないと」と鼓舞。大山、梅野、木浪の名前も挙げ、リーダーの役割を担うことを強く望んだ。

 「(来年は)3年目にもなるんで、しっかりそういうところでプレーだけじゃなくて、しっかりやっていきたいと思います」

 首脳陣の言葉を受けるまでもなく、近本は自覚を口にした。リーダーの資質は兼ね備えている。今季はチーム唯一となる全試合出場を達成し、打率・293、9本塁打、45打点、2年連続リーグトップの31盗塁と奮闘。リードオフマンとしてチームを2位に導き、2年目のジンクスをはね返した。

 「自分の形だったり、自分の得意なことをやっていかないとダメかなと。自分に必要なことはしっかりつかんでおかないといけないと思いました」

 現状に満足するのではなく、今オフも走攻守すべてでレベルアップを図る。その中でも走塁面。今季、ソフトバンク・周東が13試合連続盗塁の日本記録を樹立し、一躍脚光を浴びた。企図数は近本の39に対して、周東は56(50盗塁)。「常に走ってくるっていうところもそうですけど、しっかり成功させているのはすごいと思います」。同じスピードスターだからこそ、すごみが理解できる。周東をたたえつつ、近本も自慢の足に磨きをかけていく。

 秋季練習ではコンディショニング回復が最優先事項となる。コロナ禍の過密日程で近本も満身創痍(そうい)。「しっかり自分の体を治しつつ、今できることをしっかりやっていきたいと思います」。心技体を整え、3年目シーズンへ走り出す。

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