山本昌氏 阪神・高橋君は調整方法の確立を 調子が悪いときに何とかするのが先発ピッチャー
昨秋と今春のキャンプで阪神の臨時投手コーチを務めた山本昌氏(野球評論家)がデイリースポーツのインタビューに応じ、昨日の藤浪に続き、高橋ら他の投手陣についても言及した。
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(前回の続きから)
-シーズン中も阪神の試合を見ていたか。
「増えましたね、チェックすることが増えました」
-チーム防御率はリーグ2位だった。
「一時期もったいない時期もあったし、今年はケガ人、不調者を多く出したのでね、もっともっと上にいけたという感じがしましたけどね」
-臨時コーチ中には藤浪のほか青柳、高橋にも熱心に指導した。
「全員に均等にいろいろアドバイスさせてもらいましたけど、3人(藤浪、青柳、高橋)は結果となって出てきたのかなと。ただ青柳君に関しても高橋君に関しても課題はありますし、もっともっと成長してほしいなと思います」
-高橋はカーブを使って緩急を使う投球を見せた。
「高橋君に関しては、あんなものじゃないですね。自分の中で調整方法(を確立する)とか、良い時と悪い時の差(を少なくすること)や、調子が悪い時に何とかするのが先発ピッチャーですから。高橋君のボールなら、良い時は当然バチバチいけるんだけど、悪い時にあっさり点を取られることが多かったので。体調面もあるでしょうけど、やっぱり負け越している間はダメですよ。どんなにいいピッチングをしても、それはもう晋太郎(藤浪)も一緒」
-高橋は体力面を強化することも必要か。
「鍛えるというか、調整方法を確立していって『良い状態でマウンドに上がれる』というのを自分で作っていかないと。投げるボールは文句ないんで。それが続かないところが、ちょっと弱点かなと思うので。青柳君に関しても、いい時は素晴らしいピッチングをしますけど、コントロールから崩れることがすごく多いので。自分でストライクの投げ方をしっかり覚えてくれたらと思います」
-19年度ドラフト1位・西純を見る機会は。
「動画とかはたまにチェックさせてもらいました」
-指導した春から変化は感じたか。
「プロっぽくなってきましたけど、まだまだ荒削りと言いますか、安定はしませんよね。プロに入るようなピッチャーなので、一皮むけた時に、どう成長するかだと思いますから。当然、今のまま1軍で通用するかと言ったらそうではないけど、モノはいいんで。これは及川君やみんなそうなんですけど、モノはいいんで。どういうふうに一皮むけるかだと思います」
-高卒2年目に必要なことは。
「秋季キャンプがなかったんでね。オフの過ごし方がすごく大事だと思います。秋季練習はやっていましたけど、12月に入るまできっちりできなかったんで。来春にいきなり大きく変えるのは難しいですから」