山本昌氏 阪神は望月君らが活躍して底上げできれば投手陣強くなる

 昨秋と今春のキャンプで阪神の臨時投手コーチを務めた山本昌氏(野球評論家)がデイリースポーツのインタビューに応じ、能見、藤川が抜け、変革期にある投手陣について語った。

  ◇  ◇

 (前回の続きから)

 -若手では馬場が中継ぎで台頭した。

 「馬場君は、変化球は勝負できるボールを持っていたので真っすぐさえ切れればと。シーズン中は150キロのボールを放ってましたしね。マウンドで経験して成長していくピッチャーもいるので。来年はもっともっと(点差が)際どい場面で投げられるようになってほしいなと思います」

 -一方、小野は1軍登板なしに終わった。

 「小野君に関してはちょっとコントロールという面で今悩みがあるでしょうから。あれだけばらけちゃうと、試合で修正がなかなかきかない時があるみたいなので。自分でまずやっぱりね。しっかりしたスタッフやコーチがそろってるので頑張ってほしいなと思います。ポテンシャルは高いですから」

 -今季16試合登板の望月も含めて球が速いピッチャーは多い。

 「そうですね。だから結局変わろうとするかどうか、ピッチャー次第なので。手を加えるだけですごく良くなったりね。ちょっと変わらないと厳しいなというピッチャーもいると思いますけど、タイガースは素材のいいピッチャーがたくさんいますからね。ピッチャー有利な球場を本拠地にしてるのでね。将来、投手王国ができればいいなと思います」

 -ベテランの能見が退団し、藤川も現役を引退した。

 「春のキャンプでは2人とも元気に投げてたので非常にさみしい思いですね。まだいけるんじゃないかと。藤川君は本人が(今季限り)っていうね。相当悩んだでしょうけど。能見君に関しては調査してくれてるチームがあるみたいなんで頑張ってほしいですね。ちょうど(30代中盤の)年齢が空くんで。誰かリーダーシップを取れるような、西(勇)君とかがやってくれるでしょうけど、何人か引っ張れる選手が出てきてほしいですよね」

 -若手にとってはチャンスとなる。

 「ホントは藤浪君とかがね、こういう時にポーンと。実績があって力があるってみんな知ってるピッチャーが来年は安定したピッチングをしないといけないでしょうし。それこそ望月君。才木君はちょっと手術がありましたけど、ああいうピッチャーがね。どんどん活躍して底上げができれば、私はピッチャー陣は強くなるんじゃないかと思ってます」

 -投手陣も転換期にある。

 「でも誰か出てきますからね。それは自然とチーム内で立場というのは分かるし、今度は自分が先輩たちを見習って行動を取れる人って必ずいるので大丈夫だと思います」=終わり

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