阪神、スアレスとの残留交渉は年内限り 大きな進展なく…12月中旬に打ち切りも

 阪神がメジャー挑戦を視野に入れているロベルト・スアレス投手(29)との残留交渉期限を、年内に定めていることが8日、明らかになった。谷本修球団本部長(56)は代理人と毎日連絡を取っているが、現状では大きな進展がないという。昨年のピアース・ジョンソン投手(29)=現パドレス=のように、12月中旬にも残留交渉を打ち切る可能性もある。

 優勝に欠かせないピースが埋まらない。先が見えてこないスアレスとの残留交渉。編成部門のトップ・谷本球団本部長がもどかしい心境を明かした。

 「代理人とは毎日、連絡を取り合っていますが、特に大きな動きはないです」

 ただ、来季の戦力を固めていく上で、いつまでも待てない。同球団本部長は越年交渉は否定。「(契約更改交渉が)全て落ち着いて、年内に片付けるつもりです」。昨年は12月18日に事実上の交渉打ち切りを明言したジョンソンのように、苦渋の決断を下す可能性も示唆した。

 スアレスは昨オフにソフトバンクから移籍。今季は開幕守護神・藤川の離脱後、クローザーを任された。最速161キロの直球を武器に、51試合で25セーブ、防御率2・24。2位の原動力となった。

 阪神は来季も契約を更新する方針だったが、メジャー経験がないスアレスは、夢だった米球界挑戦を志願。12月2日に公示された保留者名簿から外れて自由契約となり、新天地を模索している。

 だが、新型コロナウイルスの影響が、米球界にも波及しているため進展がない。同ウイルスの感染拡大で、今季のMLB各球団は大幅減収。補強資金に影響し、今オフのFA市場の動きはかなり遅い。ア・リーグ最優秀救援のリアム・ヘンドリクスや、両リーグ最多16セーブのブラッド・ハンドら大物FA選手も未契約のままだ。

 8日(現地時間7日)にはウインターミーティングが始まったが、米球界で実績がないスアレスは、優先順位が高いとは言えず、契約がずれ込む可能性がある。谷本球団本部長は「向こうも例年と違うみたいですね」と状況を理解しているが、最悪の場合も想定して準備を進めている。

 阪神はガンケル、エドワーズ、マルテ、サンズを保留者名簿に記載。投手ではチェン・ウェインの獲得は決定的で、野手では韓国KTのロハス・ジュニアの獲得も目指している。ただ、スアレスが残留となれば、これ以上ない“補強”となる。球団は吉報を信じて、ギリギリまで待つ。

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