スアレス阪神残留決定的 決め手は矢野監督!他球団から高額提示も“ラブコール”効いた
阪神から自由契約となっていたロベルト・スアレス投手(29)の来季残留が14日、決定的となった。近日中にも正式に発表される。今季韓国リーグで20勝を上げたラウル・アルカンタラ投手(28)と大筋で合意したことも判明。これで矢野阪神の来季助っ人8人の顔ぶれが、ほぼ確定した。
メジャー流出を覚悟していたスアレスの残留が決定的となった。最速161キロを誇るセーブ王右腕が、来季も虎の守護神としてマウンドに立つ。
本人が抱くメジャー移籍への思いもあり、残留交渉は難航。阪神の来季の契約保留者名簿から外れ、自由契約選手として公示されていた。メジャーだけでなく、国内複数球団も獲得へ動く中で、最終的にスアレスは阪神を選択。同じく獲得の正式発表が秒読みとなっている今季の韓国リーグMVP男・ロハスに続き、阪神が日米争奪戦で勝利した形だ。
複数の米球界関係者によると、国内球団を含め、阪神より好条件を提示した球団ばかりだったという。しかも、阪神が条件提示したのは他球団より遅かったという情報もある。それでも阪神残留を選んだのは、矢野監督の存在が大きかった。
交渉の難航が予想される中で、指揮官は「スアちゃんには来年、日本一になるためにはオマエの力が必要やとみんなで言った」と帰国時に伝えたことを明かし、「性格的な部分も含めて、それぐらい必要な存在。スアちゃんの気持ちにも届いているところがあってくれたらなと思っています」と話す。その思いは期待通りにスアレスの胸に響いていた。
この日、取材に応じた阪神の谷本球団本部長も「条件は(報道で)出ているほどは良くないんですけど。かなり監督の言葉に対して、前向きな反応をしてくれているので」と認めた。
今季、韓国リーグで20勝を挙げた右腕・アルカンタラとの契約に大筋合意したことも判明。スアレスを含む5人の残留組に、ロハス、アルカンタラ、前ロッテのチェン・ウェインが加わるという、来季の外国人助っ人の顔ぶれがほぼ確定した。
ボーア、ガルシア、呂彦青に替わって新たに3人が加入することで、来季も開幕時点では過去最多だった今季と同じ8人の助っ人を擁して、16年ぶりVを目指す。矢野監督が集大成と位置づける2021年。Vへの期待が高まる戦力が整ってきた。