阪神ドラフト６位の中野拓夢内野手（２４）＝三菱自動車岡崎＝が１６日、愛知県大府市の三菱大府グラウンドで自主トレを公開し、オンライン取材に応じた。練習後には名古屋市緑区の「桶狭間古戦場公園」を初訪問。天下統一目前まで迫った戦国武将・織田信長に刺激を受け、自身も下位指名から球界を代表する選手となる下克上の活躍を誓った。

　寒空の下、中野が華麗なスタートを切るために着実に準備を進めている。将来的に目指すのは、球界を代表する選手。高い向上心を持つルーキーは、戦国武将・織田信長の銅像をバックに力強いポーズを決めた。

　「勉強していた時とかに名前をよく聞いていた人。自分も織田信長さんみたいに、全国に名をとどろかせられるように頑張りたいなと思います」

　練習後に近隣の「桶狭間古戦場公園」を訪れた。桶狭間の戦いといえば、圧倒的に戦力で劣った織田信長が、今川義元に奇襲戦法で勝利。これをきっかけに『信長』の名は全国に広がっていった。

　また、織田信長は戦国時代の下克上の最大の成功例として紹介されることが多く、中野は「本当に下からはい上がっていかないといけないという気持ちはある」と静かに闘志を燃やした。

　厳しいプロの世界。名前を全国に広める難しさは十分に承知している。まず目指すのは故障しない選手。「プロでは投げる数が多くなってくると思う。そこで故障しないというのも大事」。１年間試合に出続けるため、重点的に取り組んでいるのが肩のインナーマッスル強化だ。

　この日は、キャッチボールや内野ノックなどで汗を流した。「開幕スタメンで出ることが一番近い目標。そこを取れれば、新人王という結果は付いてくると思っている」前評判の高い守備力と、巧みなバットコントロールを武器にレギュラーの座をつかみ取る。