阪神・原口3大公約 がん復帰3年目の来季「100試合出場、甲子園お立ち台、優勝」
阪神の原口文仁捕手(28)が17日、大腸がん手術から復帰3年目の来季に向け、決意の3大公約を掲げた。この日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の2800万円でサイン。「100試合出場」、「甲子園でお立ち台」を目標にし、「チームの優勝に貢献したい」と、攻守で完全復活を証明する一年にする決意だ。(金額は推定)
午後2時からの契約交渉を終え、5分後には会見場に姿を見せた。現状維持でのスピード更改。引き締まった表情の原口が口を開く。「来季に向け、気持ちも前を向いています」。大腸がん手術から2シーズンを終え、来季が“3年目”。完全復活を数字で証明すべく3大公約を掲げる。
一、100試合出場
昨季は6月に1軍復帰したが、出場は43試合にとどまった。今季は開幕1軍に名を連ねたものの、不振で夏場に2軍落ちを経験。再昇格した終盤は、代打の切り札として結果を残したが、48試合の出場で3本塁打、19打点、打率・278の数字に満足感はなかった。
「前半、チームに貢献できなかった。まだ試合出場が少ない。まずは試合に出ること。ここ2、3年は全く届いてないので、100試合を目指したい」
16年の107試合が最多。各部門のキャリアハイ更新が目標だが、こだわりを口にしたのが出場試合数だった。そのために求められるのは結果。今季、9月以降の月間打率は・300をキープした。「来年は前半からどんどん飛ばしたい」。自信を得た感覚に加え、オフ現在の取り組みで進化を遂げていく。
二、甲子園でのお立ち台
今季終盤は代打の切り札として活躍したが、ヒーローインタビューを受けることはなかった。決めゼリフは「必死のグッチ」。ファンやがん患者だけではなく、病気に苦しむ人にも元気を届ける仕事。原口にしかできない使命でもある。「甲子園のお立ち台はビジターとは別格。そこを目指してやっていきたい」。2年ぶりの景色を見るために、勝利に貢献する一打を狙う。
三、リーグ優勝、日本一
来季のスローガンは「挑・超・頂」に決まった。原口が挑み、超えるのは自分自身。その先に頂点が見える。「メンタルと技術が整えば、必ずいい結果が出ると信じています。自分自身(の限界)を超え、チームが優勝できるように貢献したいです」。不屈の男が強く誓う。完全復活の証明。2021年に向けた挑戦は始まっている。