阪神入団のチェン「球団の誠意、素晴らしい環境に感動」背番号は能見の「14」継承

 阪神は22日、前ロッテのチェン・ウェイン投手(35)と契約したことを発表した。年俸は推定200万ドル(約2億1000万円)で、2年契約とみられる。背番号は今季まで能見がつけていた「14」に決定。日米通算95勝の実績を誇る左腕は「優勝目指して頑張ります」と力強く誓った。

 実績十分の左腕が矢野阪神の一員となった。チェンとの契約が決まり、今オフの新外国人補強第1弾が決定。“虎キラー”として躍動した中日在籍時には散々痛めつけられた男が、今度は味方になってくれる。

 チェンが球団を通して「球団の誠意、素晴らしい環境に感動しました」とコメントしたように、35歳の年齢を考えれば、推定年俸2億1000万円での2年契約は破格とも言える契約内容だ。

 背番号も能見が今季までつけていた『14』を用意。この日、取材に応じた谷本球団本部長は「100勝以上した能見君の背番号を受け継いでもらうので。それは期待の表れです」と大きくうなずく。

 9月21日にロッテと契約し、9年ぶりの日本球界復帰となった今季は0勝に終わったが、4度の先発で26イニングを投げて、味方の援護がわずか2点だったことも響いた。

 同本部長は「全ての試合でクオリティースタート(6回以上を投げて自責点3以下)ですし、キレ、コントロールにも見るべきものがあった。150キロ近く出ていますし、まだまだいけるというように見ました」と日米通算95勝左腕が、まださび付いていないと判断。交渉開始とともに即アタックしたことも明かす。

 阪神では今季、先発ローテに入った左腕は高橋とガルシアのみ。ガルシアが退団し、補強ポイントであった『左の先発』を複数球団の争奪戦の末に獲得し、「1枚でも2枚でも欲しかったポイント。非常に大きいですね」と表情を崩した。

 「阪神ファンのみなさんから、ずっと応援してもらえるように、優勝目指して頑張ります」とチェンは力強く宣言。16年ぶりのVへ向けて、着々と戦力が整ってきた。

 ◆チェン・ウェイン(陳偉殷)1985年7月21日生まれ、35歳。台湾出身。183センチ、90キロ。左投げ右打ち。投手。国立台湾体育学院から2004年に中日入団。09年に最優秀防御率獲得。12年にオリオールズ移籍。16~19年はマーリンズでプレー。20年にロッテで日本球界復帰。04年アテネ・08年北京五輪台湾代表。

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