阪神獲得のアルカンタラはとにかくタフ!最後までスピード落ちない 落合英二氏が分析
阪神は23日、前韓国・斗山のラウル・アルカンタラ投手(28)と契約したことを発表した。年俸は推定200万ドル(約2億1000万円)で、2年契約とみられる。背番号は伝説の助っ人・バースと同じ「44」となった。今季韓国リーグで20勝を挙げて最多勝に輝いた右腕を、元中日投手で現サムスンライオンズ2軍監督の落合英二氏が分析した。(金額は推定)
◇ ◇
アルカンタラの特徴として最初に挙げられるのは、とにかくタフな投手だということです。長いイニングを投げられるんですけど、それでも最後までスピードは落ちない。直球のアベレージは153キロぐらいでしょうかね。
テークバックが大きく、遠心力を使ってパワーを生み出す投げ方をするので、190センチを超える長身ですが、角度があって質のいい球というよりは、力でねじ伏せるタイプの投手だと思います。
制球力に関しては、細かなポイントを突くというより、ストライクゾーンを広く使って勝負する感じです。スライダーやチェンジアップも投げるのですが、韓国にいた時は変化球のイメージがあまりなく、直球中心の配球傾向が強かったように思います。
日本で成功するためのカギは、弱点を突いてくる日本野球への対応でしょうか。クイックがあまり速くないので、盗塁を仕掛けられることが多いと思います。フィールディングも特別うまいレベルではありません。
斗山の本拠地・蚕室(チャムシル)野球場は、甲子園に似た両翼100メートル、中堅125メートルの広い球場です。阪神でも守備面でのバックアップがあれば勝てる可能性はあります。ただ、少し投球に波のあるタイプですので、悪い波にはまってしまった時にどう対処できるかが課題だと思います。