阪神・井上 履正社先輩のロッテ・安田から愛のゲキ「1軍で残してナンボ」
阪神・井上広大外野手(19)が12日、ロッテ・安田尚憲内野手(21)から受けた“愛のゲキ”に応える躍進を誓った。母校・履正社の2学年先輩は昨季4番として87試合に出場。「1軍で(結果を)残してナンボ」という直言に、大砲候補は「もっと頑張らないといけない」と心を奮い立たせた。新たに米エンゼルス・大谷翔平投手(26)モデルのバットを発注し、2年目シーズンに向かう。
憧れの先輩から受けた愛のゲキが心を奮い立たせた。井上は4日に母校・履正社のグラウンドを訪れた際、ロッテ・安田から「ファームで成績が出てもあんまり意味がない。1軍で残してナンボ」とのメッセージを送られたことを明かした。
プロ1年目の昨季はウエスタン・リーグ69試合に出場して打率・226、9本塁打、36打点。1軍でもプロ初安打初打点をマークし、確かな成長曲線を描いた。だが、先輩の言葉は厳しい。「でも、ファームやからな」という一言一言が胸に突き刺さった。
安田は昨季4番として87試合に出場するなど、飛躍の1年を駆け抜けた。それでも、本人から球団の育成方針に沿った起用だったと伝えられたという。「あの人でもそのレベルか…というか。自分はもっと頑張らないといけない」。井上は気持ちを引き締め直した。
用具提供を受けるアシックス社には新たにバットを発注。「手足が長い。自分と体格が似ている」という理由で大谷モデルを選んだ。昨年は安田や広島・鈴木誠のタイプを試すなど、商売道具の選定に人一倍強いこだわりを見せる背番号32。試行錯誤しながら新相棒を決め、一心不乱に振り込む。
キャンプは1軍スタートが決定的。実戦で結果を残し続ければ明るい未来が開ける。「(体の状態は)動けていますし、いいと思います。もっとやっていかないといけない」。1軍で結果を残してナンボ-。厳しくも愛のある激励を胸に刻み、2021年シーズンに挑む。