阪神ドラ1佐藤輝 140メートル弾!バックスクリーン直撃3発、衝撃プロ初フリー
阪神の先乗り合同自主トレが29日、沖縄県宜野座村でスタートし、36選手が参加した。ドラフト1位・佐藤輝明内野手(21)=近大=は今年初の屋外フリー打撃を行い、41スイングで推定140メートル弾を含む4本の柵越えを放った。ソフトバンク・柳田を彷彿(ほうふつ)とさせるフルスイング。猛虎の将来を担う男が、いきなり持ち味を発揮した。
佐藤輝が衝撃的な“怪物弾”で先輩たちの視線をくぎ付けにした。今年初の屋外フリー打撃。圧巻は28スイング目だった。甲子園の浜風のように、右翼から左翼へ風が吹く宜野座のメイン球場。期待のドラ1が打ち返した白球は、そのど真ん中を突き進み、バックスクリーン上部に直撃した。
「感触は悪くないと思うので、ここから上げていきたいです。本当はもっと引っ張って打ちたいんですけど、それはこれからです」
推定140メートルの特大弾。打撃ケージの後方でティー打撃を行っていた井上は思わず目を奪われた。16スイング目に飛び出した“虎1号”も、バックスクリーン直撃の推定130メートル弾。左中間への一発を挟み、33スイング目もバックスクリーンにぶち当てた。
アッパー気味のフルスイングは、昨季パ・リーグMVPに輝いたソフトバンク・柳田を彷彿とさせる。「もっと確率良く打てるようになるというのが課題です」と言うが、41スイングのうち安打性の打球が23本とコンタクト率も上々。約10分間の“デモンストレーション”で圧倒的な存在感を放った。
28日に沖縄入りし、この日が先乗り合同自主トレ初日。練習開始の午前10時は気温13度と少し肌寒かったが、佐藤輝は一人半ズボン姿でグラウンドに現れた。「全然、大丈夫です。まずは気候に慣れます(笑い)」。少し体は冷えたようだが、心の中は熱く燃えていた。
二塁、遊撃、外野の3カ所をローテーションで回るノックでは、内外野両方のグラブを使用。フリー打撃中には右翼の守備にも就き、大山らレギュラー陣の打球を追った。「一人一人がこだわってやっているなというのが見えたし、飛距離もすごいと思いました」と収穫も得た。
2月1日のキャンプインを目前に控え、4日には今年初実戦となる紅白戦も組まれている。「しっかり芯で捉えることができればいいなと思います」。将来的にはシーズン50本塁打以上を目指す大砲。次は矢野監督の前で強烈な一撃を披露する。