阪神が巨人を倒す!「丸、坂本の力はやや下降気味。圧倒的な力はない」と元名参謀

 リーグ3連覇を目指す巨人につけ入るスキはあるのか。この疑問に「大いにある」と断言するのがデイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏だ。「丸や坂本はやや下降気味。もはや圧倒的な強さはない」と言い切った。

 去年の巨人は投打に安定した力を見せてセ・リーグを制覇した。投手では菅野、打者では岡本が軸になり勝っていったが、圧倒的な力までは感じなかった。一度打線が湿り出すと、何イニングも連続して得点できないような貧打傾向が見られた。3割打者が意外に少なく、個人の打撃成績からは、かつてのような迫力は感じられない。主力の丸や坂本の力はやや下降気味に映るし1、2番の松原や吉川をうまく抑えることができれば、他球団も十分に戦えると思う。

 (では対抗馬はどの球団か。真っ先に名前が挙がったのは昨年2位の阪神だった)

 阪神は投手で能見、藤川、野手で福留が抜けてかなり若返ったが、こういうチームは勢いに乗ると強い。残ったメンバーを見ても戦力ダウンという印象はなく、投手は結構そろっている。西勇、秋山、高橋、青柳、藤浪、新加入のチェン…と簡単に先発の名前が浮かぶ。後ろにはスアレスが残ったのが大きい。岩崎もいる。投手力では巨人を上回るかもしれない。

 (昨シーズン、巨人はチーム打率・255、防御率3・34。阪神はチーム打率・246、防御率3・35。打力の差は認められるが、投手力は互角。しかし、直接対決では阪神の8勝16敗で完敗だった)

 去年の阪神は守りを含めた総合力で巨人よりも劣っていたように思う。ただセンターラインがしっかり固まってくれば、全体的に安定してくるはずだ。具体的に言うと、二遊間と捕手。

 まず二遊間。ショートの木浪はレギュラーに近い存在だが、コンビを組みそうな糸原は昨年、故障などでブランクをつくった。小幡や北條らもポジションを狙えるし、新戦力らも控えており、まだ完全なレギュラーと呼べる選手はいない。

 二遊間は古い表現をになるが、「キーストーン・コンビ」と言って、野球の守りで重要な役割を担うポジション。キーとなるストーン、つまり要の石。欠かすことのできない重要な位置を意味するのだから固定化されるのが望ましい。バント処理だけでなく、内野と外野のつなぎの役目も果たし、全体を見渡して動き声をかける。すべてのプレーに絡む難しいポジションだ。

 そして捕手。成績的に正捕手に最も近いのは梅野だろうが、まだ矢野監督の信頼を勝ち取っていないのか、先発マスクをリードのいい坂本に譲る試合もある。作年は開幕の巨人戦で3試合とも先発捕手が代わったように、決めかねているのが実情だろう。しかし、捕手は扇の要。これも固定化されれば、チーム力はさらに安定する。

 まだキャンプが始まったばかりだが、すでに阪神には巨人に対抗し得るだけの戦力は整っていると感じる。その上で、センターラインが明確になれば、もう一段レベルが上がるはず。過剰に意識せず、持てる力を出し切ることだけを考えれば、倒せる可能性は十分あるとみている。

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