【岡田彰布氏の眼】阪神はもう一度、守備に対する意識を考えるべき
「阪神春季キャンプ」(10日、宜野座)
阪神の第2クールを視察した中で、気になったのはやはり守備のミスだ。7日の紅白戦、9日の日本ハムとの練習試合でもミスが失点に直結するシーンがあった。これは選手個人がどうこうという問題ではない。チームとして意識を変えていかなければ改善は望めない。
対策として重要なのは、やはり練習だ。守備に関しては地道な反復練習がモノを言う。投内連係やゲームを見ていると、ミスが起きても、そのまま流れて次のプレーに移っていく。
紅白戦などではピッチャーの関係があるため、ゲームを止めることは難しいかもしれないが、通常練習であればいったんストップして、何が原因でこうなったのか、ではどうすべきだったのか-。一つ一つを確認しながら、同じミスが出ないように意識付けを徹底していくことが必要だ。
試合後に関しても、もっとチームとしてやるべきことはあったのではないだろうか。守備は地道な反復練習を繰り返すことで向上していく。
そして長いペナントレースを戦う上で、守備は・990前後の確率を求められるし、優勝するチームはそのレベルで推移している。一方で打撃はやはり3割。7度の失敗が許されるバッティングを追い求めるか、それとも高い確率で失点を防ぎにいくか。
甲子園を本拠地とする以上、守備のミスはシーズン成績に大きく響く。去年の巨人との差はどこにあったのか-。そこを念頭に置いて取り組んでほしい。