阪神・ドラ1佐藤輝 あるぞ三塁起用 12日・紅白戦で大山途中交代…有事に備える
「阪神春季キャンプ」(13日、宜野座)
阪神・矢野燿大監督(52)が13日、ドラフト1位の佐藤輝明内野手(21)=近大=の三塁起用について言及し、今後の実戦では外野だけでなく三塁でも起用する方針を示した。12日の紅白戦では不動の4番サードと期待される大山が途中交代。今後、有事に備える意味でも適性を見極め、怪物ルーキーの可能性を広げていく。
怪物ルーキーの躍動感あふれる姿に矢野監督は新たなオプションを見いだした。佐藤輝が大学時代に慣れ親しんだ三塁守備で、ハツラツとしたプレーを披露。指揮官はその動きに目を細めつつ、実戦での「三塁プラン」について具体的に言及した。
「やってみないと分からないのでね。悠輔(大山)が昨日みたいな状況になった時とか、アイツが開幕からめちゃくちゃ打つとか。いろんな状況の中で、メンバーは勝ち上がっていった選手を使うと思うので、いろんなことを今のうちに準備しておきたいなと思います」
佐藤輝が投内連係でサードに就くのは今キャンプ初めて。シートノックでは左翼から三塁へ移った。「本人的にはサードがいいということはオレも分かっている」と矢野監督。佐藤輝は「この選手はこんな球を投げるとか、そういうことをしっかり見ていきたいと」と積極的に取り組んでいく姿勢を強調する。
有事に備える意味もある。12日の紅白戦で大山が腰背部の張りで途中交代。幸い大事に至らなかったが、4番不在に周囲はヒヤリ。長丁場のペナントレースでアクシデントはつきものだ。佐藤輝の三塁にメドがつけば起用の選択肢も広がる。
今キャンプに佐藤輝は外野用、内野用に加えてファーストミットも持参。「いつどこでチャンスをもらえるか分からないので、どこのポジションでも出られるように準備していきたい」。定位置奪取への意気込みが、3種類のグラブに表れている。
14日の練習試合・広島戦では佐藤輝を外野で使うが、打順はプロ初の「3番」で起用する。相手先発は開幕ローテ入り有力の遠藤だ。矢野監督は「攻めがどんどん厳しくなって、輝がどう感じて打つかが大事」と対応力を楽しみにしている。開幕スタメンへ、野人ルーキーの挑戦は続く。
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